教材ID |
177 |
教材作成者名 |
藤村 悦生; 谷口 智美; 菅原 淳一 |
教材作成日 |
1998-08-31 |
改訂情報 |
|
ジャンル名 |
高度教材 |
分野名 |
居住系 |
業種名 |
建築設計サービス業 |
職務名 |
構造設計、維持管理工学 |
職務構成名 |
応力解析法、各種構造計算の応用 |
区分名 |
教材 |
職業名 |
建築技術者 |
H201- - 4 |
訓練分野 |
居住系 |
訓練コース |
モーダル解析技術 |
コースの目的
意 義
背 景 |
振動解析技術におけるモーダル解析の位置づけを理解すると供に、解析・計測・分析
の流れ(実験計画・データ収集・解析・分析)手法について習得する。 |
教科の細目 |
指 導 の ポイント |
備 考 |
1.モーダル解析
2.信号処理 |
(1)構造物の振動
・外部から何らかの力が加えられることにより起こる自由振動と、それには物体の動特性に関する全ての情報が含まれていることを理解する。
(2)モード
・全ての物体はそれぞれ固有の振動形態である固有モードを持ち、それに対して決まった固有振動数と、減衰し易さを表すモード減衰比があることを理解する。
(3)振動解析におけるモーダル解析
・モーダル解析は物体が持つモーダルパラメータ(固有モード、固有振動数、モード減衰比)を求めることであり、モーダル解析によって適切な構造変更の指針が得られることを理解する。
(1)デジタル信号
・コンピュータを用いて信号処理する際の用語「サンプリング」、「サンプル信号」、「量子化」の意味を理解する。
(2)サンプリング定理
・サンプリングする周波数(サンプリング周期)の一周期に二点以上サンプリングしなければならないというサンプリングの定理と、折り返し現象(エリアジング)について理解する。
(3)フーリエ変換
・周期関数を三角関数の級数に分解するフーリエ変換について、又フーリエ変換した三角関数の周波数と振幅を横軸周波数のグラフにあらわしたスペクトルについて理解する。
(4)ウインドウ
・継ぎ目が不連続になると、周波数領域に変換したときの誤差になる。このスペクトル洩れ(リーケージ)という現象を少なくするためにウィンドウをかけることを理解する。 |
|
カリキュラム指導例
H201- - 4 |
訓練分野 |
居住系 |
訓練コース |
モーダル解析技術 |
教科の細目 |
指 導 の ポイント |
備 考 |
3.振動の基礎理論
4.モ-ダル解析の手
順
5.データ収集 |
(5)オートスペクトルとクロススペクトル
・信号の周期性及び、相関性を判断するために求められるオートスペクトルとクロススペクトル、そしてそれぞれの定義式を理解する。
(6)伝達関数
・モーダル解析において実験の基本データとして計測する関数である伝達関数と、その定義式を理解する。
(7)コヒーレンス関数
・伝達関数の信頼度を判断する関数であるコヒーレンス関数と、その定義式を理解する。
(1)1自由度系の振動
・動きうる質点が1個であり且つ、変位方向が一方向であるような振動系(一自由度系)について理解する。
(2)2自由度系の振動
・動きうる質点が2個であり且つ、変位方向が一方向であるような振動系(二自由度系)について理解する。
(3)多自由度系の振動
・動きうる質点が3個以上で且つ、変位方向が一方向であるような振動系(多自由度系)について理解する。
(1)解析の流れ
・実験モーダル解析がどのような手順で行われるのか、流れと各ステップでの概要を理解する。
(1)現象解析
・モーダル解析を進めるにあたり最も重要な予備実験である現象解析について理解する。又、現象解析を行う際に確認する項目について理解する。
(2)形状作成
・形状データの定義を理解する。又、形状データの作成はジオメトリデータとトレースデータの2項目からなることを理解する。
(3)加振実験
イ.セットアップ
・加振して伝達関数の収集を行うまでに確認を行う項目について理解する。 |
|
カリキュラム指導例
H201- - 4 |
訓練分野 |
居住系 |
訓練コース |
モーダル解析技術 |
教科の細目 |
指 導 の ポイント |
備 考 |
6.モーダルパラメー
タの抽出. |
1系の線形性の確認
2構造物全体が振動しているかどうかを確認
3何Hzまでデータを測定すれば良いかを確認
4伝達関数を測定する場合の基準点の選択
5応答点の選択
6外乱のない状態でデータの測定を行うために対象
物の支持方法の選択
7対象構造物にあった加振方法の選択
8加振対象物の線形領域の範囲内での加振力の選択
ロ.加振手法
・ハンマーで加振を行うインパクト加振の特徴につ
いて理解する。
・加振器を使って加振を行うランダム加振の特徴を
理解する。
・ランダム加振に比べ小型の加振器でも大きな構造
物が励振できるサイン加振と、周波数を掃引する
場合に必要なオーバーラップ処理について理解す
る。
・一般的な加振に最適なバーストランダム加振につ
いて理解する。
・サイン加振とバーストランダム加振の長所を持つ
チャープ信号加振について理解する。
・複数の点に同時に加振を加えて伝達関数の計測を
行う多質点同時加振について理解する。
(1)モード指示関数(MIF)
・モーダルパラメータの抽出の前にモード指示関数を計算
することで、モードの数を大体把握できることを理解す
る。
・モード指示関数の式を理解する。
(2)モーダルパラメータとは
・モーダルパラメータは固有振動数、モード減衰比、モー
ドシェープである。これらを測定した伝達関数から求め
る方法を習得する。
(3)モーダルパラメータの抽出手法
・ある共振点の値を伝達関数から直接モーダルパラメータ
として使用する「トータルレスポンス法」の特徴を理解
する。
・サークルフィット法の特徴を理解する。 |
|
カリキュラム指導例
H201- - 4 |
訓練分野 |
居住系 |
訓練コース |
モーダル解析技術 |
教科の細目 |
指 導 の ポイント |
備 考 |
|
・多自由度系の伝達関数を時間領域に変換してからカーブフィットを行うコンプレックス・エキスポーネンシャル法の特徴を理解する。
・多くの伝達関数から共通の固有振動数と減衰比を求めるリスト・スクエア・コンプレックス・エキスポーネンシャル法の特徴を理解する。
・複数行または複数列の伝達関数をもとにモーダルパラメータの抽出を行うポリ・リファレンス法の特徴を理解する。
(4)モーダルパラメータの抽出
イ.アニメーション
・解析結果をモードアニメーションで表示する方法を把握する。
・アニメ-ションを見ることで共振状態における構造物の相対的な変形を知ることができることを理解する。
ロ.検証
1伝達関数の合成(シンセンス)
・測定した伝達関数からカーブフィットを行い、そこで求められたモーダルパラメータが正しいかどうか検証する方法を理解する。
2MACと全体座標
・モードシェープ間の直交性を確認する手法であるモーダル・アシュアランス・クライテリア(MAC)について理解する。 |
|
|
※上記以外の資料(「教材」と「実技関連説明書」など)は、 こちら(ユーザ名=ユーザIDとパスワードが必要です)。
ユーザ名とは会員登録時に発行されたユーザIDを指します。
ユーザ名とパスワードをお持ちでない方は教材作成支援情報メニュー一覧から会員登録を行って下さい。