教材名 DXFのトラブル対策と活用技術
教材名2
教材ID 179
教材作成者名 吉野 恵樹; 谷口 智美; 小田島 文雄; 千田 英樹
教材作成日 1998-02-20
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 居住系
業種名 建築設計サービス業
職務名 意匠設計・設備設計・建築施工
職務構成名 建築CADの応用
区分名 教材
職業名 建築技術者
 ■教材情報データシート


【記入者】

吉野 恵樹 所属:高度職業能力開発促進センター


【教材のねらい】

フリーソフトウェアであるJWCADの爆発的な普及およびハードウェア・ソフトウェアの価格破壊により建設業界でも広くCADが使用されるようになった。現在では、紙による図面の受け渡しからネットワークを介してDXFによるデータ交換が、国内だけでなく海外とも盛んに行われている。

DXFは、多くのCADでサポートされており、事実上標準となっているデータ交換用中間フォーマットである。しかし、このフォーマットは、公的な機関が定めた仕様ではなく、アメリカの民間会社が自社用CADのために作ったものである。つまり詳細な部分まで仕様が公開されていない。そのため他社用CADとのデータ交換を考慮しておらず、他のCADメーカーが独自に解釈してサポートを行っているのが現状である。このため各ユーザーの段階で「受け取ったデータが読めない」・「文字化けする」・「縮尺が狂う」など様々なトラブルが起こっている。このトラブルに対し、ユーザーが独自に工夫して対処したり、再度描き直したりしている。そのような中で大企業は、データ交換に関して一定のルールを作成し、それに基づき図面を描 いたり、データの受け渡しを行っているが、中小企業では、そこまでの知識や費用が十分になく、その場限りの対処に追われている。

そこで本教材は、基本設計から施工図までの図面データの円滑な流通を促進することにより、図面の精度及び品質向上を目標とし、実現のための方策として次の2つを行う。第1にDXFの概要を理解すること。第2に、建設業において一般的に利用されているCADの機能とデータ構造を把握し、よく起こるトラブルの原因とその対策を修得することである。


【内容】

このテキストは、7種類に分類でき、それぞれの内容は、下記の通りである。

これらは、DXFについて知らない人からCADの図形構造を知った上でトラブル発生時にどのように対処していくかまでの内容を網羅している。またそれぞれに演習問題を作成し、ほとんどのトラブルを再現し、その対処を体験できるようにした。またそのトラブルは、どのような原因によるものかも解説している。なおこれらは、1セミナーですべてのテキストを使用するのではなく、組み合わせて利用する。

  1. DXFの概要
  2. DXFの概要…DXFの大前提となる規則を説明し、DXFを構成する各セクションの役割とその中身について説明している。なお(3)については、辞書的な利用を目的にしている。

    (1)DXFの概要
    (2)DXFファイルのフォーマット概要
    (3)DXFフォーマット詳細
     
  3. JWCAD編
  4. JWCADを利用したことがない人のためにDXFに関係する機能とコマンドを簡単に説明をし、図形がどのような特性を持っているかについて詳細に説明している。それに基づき、JWCADとAutoCADの双方向でデータ交換をする場合に起こるトラブルについて、その原因と対策を解説している。

     
    (1)JWCADの機能と操作
       1.JWCADの基本コマンド
       2.JWCAD図形の特性
       3.DXF要素の変換対応
    (2)CADデータ交換の問題点とその対策
       1.問題解決へのアプローチ
       2.WCAD→AutoCADにおける問題点とその対応
       3.AutoCAD→JWCADにおける問題点とその対応
     
  5. MicroGDS編
  6. MicroGDSを利用したことがない人のためにDXFに関係する機能とコマンドを簡単に説明をし、図形がどのような特性を持っているかについて詳細に説明している。それに基づき、MicroGDSとAutoCADの双方向でデータ交換をする場合に起こるトラブルについて、その原因と対策を解説している。


    (1)MicroGDSの機能と操作
       1.MicroGDSの基本操作
       2.MicroGDSの図形構造
    (2)CADデータ交換の問題点とその対策
       1.問題解決へのアプローチ
       2.MicroGDS→AutoCADにおける問題点とその対応
       3.AutoCAD→MicroGDSにおける問題点とその対応
     
  7. DRACADの機能と操作
  8. DRACADを利用したことがない人のためにDXFに関係する機能とコマンドを簡単に説明をし、図形がどのような特性を持っているかについて詳細に説明している。それに基づき、DRACADとAutoCADの双方向でデータ交換をする場合に起こるトラブルについて、その原因と対策を解説している。


    (1)DRACADの機能と操作
       1.DRACADの概要
       2.DXF入出力の変換操作
       3.DRACADの図形特性
    (2)CADデータ交換の問題点とその対策
       1.問題解決へのアプローチ
       2.DRAGDS→AutoCADにおける問題点とその対応
       3.AutoCAD→DRAGDSにおける問題点とその対応
     
  9. 演習問題/解答例

  10. (1)DXF概要編
    (2)JWCAD編
    (3)MicroGDS編
    (4)DRACAD編
     


【作者名】

吉野 恵樹 所属:高度職業能力開発促進センター
谷口 智美 所属:高度職業能力開発促進センター
小田島文雄 所属:武藤工業株式会社
千田 英樹 所属:株式会社インフォマティクス


【教材作成年月日】

平成10年2月20日


【セミナー時間数】

18時間(12時間*2コースでも可能)


【体系図での位置】

業種名:建築設計サービス業、総合建設業等
職 務:意匠設計・設備設計・建築施工
職務構成名:


【レベル表示】

専門2


【セミナー対象者】

建築技術者(CADを利用して図面を作成している者)


【教材形態】

1.開発形態:複数の部外講師と複数の指導員が共同開発
2.セミナーの実施形態:技能技術習得型
3.教材の種類:自作テキスト、演習問題
4.補助教材:
5.教材開発ツール:PowerPoint97、Word97、一太郎Ver6.3
AutoCAD R12J・R13J、JWCAD、DRACAD for Windows、MicroGDS pro


【参考文献】

  1. 「AutoCAD R12J応用編マニュアル」
  2. 「 AutoCAD R13Jカスタムガイド」
  3. 「DXFリファレンスガイド」
  4. 「DXFIX.DOC(AutoCAD付属ドキュメントファイル)」
  5. 「MIFESマニュアル」
  6. 「ReViPsマニュアル」
  7. 「JWCAD徹底解説」

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