システムのダウンサイジングが進み、企業内でハードディスクやプリンタなど機器の共有は、普通になってきている。さらに、ローカルな環境からインターネットへ接続したグルーバルなネットワーク環境へと移行している。流通業では、イントラネットを利用して迅速化を図り、サービスの向上による差別化を目指している。しかし、地方の中小企業においては、未だスタンドアローン環境で、コンピュータを使っており、ネットワーク化の必要性を感じながらも、その具体的なメリットを掌握できていないところも多い。
¬ANの基礎」セミナーは、ネットワーク初心者やエンドユーザを対象として、ネットワークの基礎知識を付与し、ワンフロアでの簡単なLANを構築する事を目的としている。特にプロトコルは、インターネットへの接続を考慮してTCP/IPを基本に記述した。ただし、実習では、IPの設定のみを行う。クライアント/サーバ環境におけるサーバ構築は、別のセミナーで対応することとして、ここでは、クライアントの設定のみに留める。利用してみないと説明だけでは理解しがたいことと視点がマクロになり、実際の作業が見えにくくなることを避けるためである。
ネットワークで何ができるか、LANの概要から簡単なLAN構築まで実習を通じて、理解させていく。導入と言うことで、ネットワーク接続機器(NIC,HUBなど)は、入手しやすい安価なもので対応する。あくまでも、それぞれの機器やケーブルを接続して、ネットワーク設定を行うとLANが構築できることを経験させることが、ねらいである。そのために、教材資料は、画面を取り込み、確認しながら作業を進めていけるようにした。
資料のうち、[作業]編のほうは、自施設の職員を対象とした部内研修にも使用できるように作成した。これにより、エンドユーザ環境を自ら設定し、施設内の各サーバを利用することができる。
受講生は、セミナー終了後、資料を元に、Peer To Peer型のLANが構築でき、データの共有やファイルサーバの設定を行うことができる。さらに、市販本を読み進めていけるだけの基本知識を要することができる。 |