建築生産における施工管理において工事報告書は、工事経過の記録、仕様材料の確認、品質管理の確認、維持保全の資料及び問題解決の資料等の面で非常に重要な役割を担っている。また、建築生産は他の製造業と違い単品受注生産で、ざまざまな工程が複雑に入り乱れて行われるため、工事写真の撮影には、各作業工程を加味した、十分な撮影計画の作成が必要となる。更には、現在建設省で推進している建設ＣＡＬＳ／ＥＣの一貫として公共工事における工事写真のデジタル化が決定し、本格的な適用を目指している状況にある。しかし現場単位でのデジタル写真への取り組みは遅れているのが現状である。

　そこでこの教材では、建築関連業務に従事されている方を対象に、デジタルデータを使用した工事報告書を作成するための工事写真の撮影計画の立て方等について、演習を通して習得できることを目的としています。