教材名 パソコンによる計測制御(計測制御編)
教材名2
教材ID 26
教材作成者名 樋口 正人
教材作成日 1996-08-20
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 電気・電子系
業種名 電気・電子部品製造業
職務名 コンピュータ制御システム、自動化
職務構成名 コンピュータ制御応用
区分名 教材
職業名 システムエンジニア
 パソコンによる計測制御(計測制御編)指導案


イ.使用機材・資材一覧
使用教材
1.パソコン(NEC:PC9801FX)
2.夢(ムー)システム社製各種ボード
  IFボード(M98PPI-STD-01)
  IOボード(MPPI-IOB-01)
  AD・DAボード(MPPI-ADDA-01)
  音声録音再生アダプタ(MVOIC-ADP-01)
3.2相ステッピングモータ(三洋電機株式会社:103-550-0141)
4.ロジックアナライザー(HEWLETT PACKARD:54620A)
5.ボリューム抵抗、クリップ付き短絡線
6.エクステンションボード
 
使用書籍
1.「パソコン機械制御と製作実習入門」
     横山直隆著:技術評論社
2.「ディジタル回路の実験」
     白土義男著:東京電機大学出版局
 
参考図書
1.「ディジタル回路」
     相磯秀雄・天野英晴・武藤佳恭著:オーム社
2.「はじめてのBASIC」 
     戸内順一著:日本理工出版会
3.「文科系の教科書BASIC」
     小山内幸治:東京電機大学出版局
4.「最新はじめてのBASIC」
     河西朝雄:技術評論社

ロ.訓練事前準備項目
受講者用フロッピーディスク(回答例の一部を入力)
使用ボードのアドレス設定の確認
ソフトウェアーが動作することの確認
テスターの準備
オシロスコープによるのこぎり波観測確認
ロジックアナライザーでの信号波形観測の確認
アナログ電圧測定用ヴォリューム抵抗の準備
タイマーICの実習を行う場合は、購入基板に回路を付加する必要がある
(8253の動作をロジックアナライザーまたは、オシロスコープで確認する
 場合はなくてもよい)
ハ.指導展開法
教科の細目 時間 指導のポイント 備考
    「計測制御編」では、主にプログラミングを通して、A/D・D/A変換理論とパソコンを使用した場合の具体的計測プログラミング方法の一つを学ぶ。
また、制御に欠かすことの出来ない、マスク処理とビットシフトについて、LED、スウィッチ、センサ、ブザー、ステッピングモータを使用し、学習する。
実習機器は「インタフェース編」と同じものを使用するため、テキストの全体構成など、初めの部分は、同じ資料を使用する。しかし、講義内容は、以下のプログラミングにおいて、必要な内容を実施し、ハードについての内容は省く。
また、「インタフェース編」を受講した方であれば、その理解度に応じて、初めの部分は割愛しても良い。
 
1.システム構成 パソコンを利用して計測システムを組む場合、そのフレキシブルな特性から、多種多様なシステムが考えられる。そこで、一般的なパソコンシステムの構成を説明する。  
 1.1 全体構成   次に、今回の実習で使用するシステムを説明し、講義の概要を理解してもらう。
特に、システム図と実際のボード、計測器、センサ、アクチュエータなどの器材の対応を説明することにより、理解が深まる。
講義の目的をはっきりさせることが重要である。
 
 1.2ブロック図   全体像を説明した後、細部の説明になるが、使用するボードのブロック図により、それぞれのボードは何をするためのものか。どのようなICが搭載されているか。について説明する。
 (1)インタフェースボード
 (2)パラレルI/Oボード
 (3)A/D・D/A変換ボード
参考資料
ボードの取扱説明書
2.I/Oアドレス 0.5 プログラミングを行う際必要となるアドレスの必要性について解説する。 参考図書
「パソコン機械制御と製作実習入門」とプログラミング
3.ICの使い方 1.5 主要なICである8255とADC0809について、その概要と使い方を学ぶ。
1.パラレルインタフェースIC(8255)
 (1)動作モード
 (2)外形、ピン配置、内部ブロック図
 (3)コントロールワード
コントロールワードの作り方は、「インタフェース編」で行うので、ここでは、概要と使い方を説明する。
「インタフェース編」を受講していない方の場合でも詳しい説明は省き、概要と使い方を説明する。
 (4)プログラミング例
「7.1」により実際に8255を使用してみる。
基本的な入出力のみであるが16進数と2進数の変換方法も含めて解説する。
2.D/A変換回路
D/A変換については、R-2Rラダー回路を使用しており、ICではないが、ここで解説する。
A/D変換には、D/A変換の原理も使用されていることから、D/A変換の原理を先に解説する。
また、続けてA/D変換原理についても解説する。
解説後「7.4」の例により実際に使ってみる
3.A/D変換用IC(ADC0809)
 (1)外形と内部ブロック図
 (2)測定方法
 (3)プログラミング方法
ここでは、(2)で述べた方法を具体的にプログラミングすることを学ぶので、出力データと、回路図または、ブロック図のコントロール端子の0、1の関係をよく説明すること。
 (4)プログラミング例
「7.3 8255の初期設定とA/D変換器1CHによる電圧測定と画面表示」の例によりもう一度解説する。
テキスト
「やさしい ディジタル回路の実験」
4.実習問題 15 プログラミング実習を行うことにより具体的な計測制御の方法を習得する。
各問題とも、穴埋め式のフロー図とサンプルプログラムを準備しているので、それらを利用していただきたい。
フロー図とプログラム例は入力にかける時間を省き効率的に講義が進められるように配慮してある。
解説方法によっては時間が足りなくなることが予想されるが受講生の理解度に応じ調節する。
次に、進め方について述べる。
 (1)始めに問題の意味を十分に説明する
 (2)フロー図により考え方を講義する
実際のプログラミングは、これを元にして行われるので、大変重要である。
 (3)プログラミング
穴埋の箇所は、フロー図や前出の問題に基づいて空欄を考えさせる。空欄は、それぞれの問題において、重要と考えられる部分である。
問題は、次の順番で講義していくのが効率的である。また、各問題のポイントを述べる。
 (1)8255入出力
 ・8255のイニシャライズ
 ・データ出力方法
 ・ブザーが鳴るシステム
 ・タイマーの必要性
 ・マスク処理の目的とプログラミング方法
 ・データの入力方法
 ・BASICの文法
 ・センサ回路の動作原理
 ・センサ出力の利用方法
 ・ステッピングモータの回転原理
 ・ステッピングモータの回転プログラミング

 (2)D/A変換
 ・D/A変換器のプログラミング方法
 ・のこぎり波の作成方法
 ・オシロスコープによる波形観測
 ・参考図書を利用し簡単なファイル操作
  プログラムを作り、解説する
 ・ファイルの概念とファイルデータの
  入力方法

 (3)A/D変換
 ・電圧測定方法
 ・任意チャンネルと任意回数測定方法
 ・テスターによる電圧測定
 ・参考図書を利用し簡単なグラフィック
  プログラムを作成し命令の使用方法の解説
 ・グラフィックを使用した測定データの
  表示方法の解説

 (4)応用プログラム
 ・A/D・D/A変換を利用した録音再生
  プログラムの実行と原理の解説
参考資料

「はじめてのBASIC」

「文科系の教科書BASIC」

「最新はじめてのBASIC」

「はじめてのBASIC」参照

「パソコン機械制御と製作実習入門」

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