教材名 パソコンによる計測制御(インタフェース編)
教材名2
教材ID 27
教材作成者名 樋口 正人
教材作成日 1996-07-20
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 電気・電子系
業種名 電気・電子部品製造業
職務名 計測診断、制御システム、自動化
職務構成名 コンピュータ制御応用
区分名 教材
職業名 電気技術者
 パソコンによる計測制御(インタフェース編)指導案


イ.使用機材・資材一覧
使用教材
1.パソコン(NEC:PC9801FX)
2.夢(ムー)システム社製各種ボード
  IFボード(M98PPI-STD-01)
  IOボード(MPPI-IOB-01)
  AD・DAボード(MPPI-ADDA-01)
3.テスター
4.オシロスコープ
5.ロジックアナライザー(HEWLETT PACKARD:54620A)
6.ボリューム抵抗、クリップ付き短絡線
 
使用書籍
1.「ディジタル回路」
     相磯秀雄・天野英晴・武藤佳恭著:オーム社
 
参考図書
1.「パソコン機械制御と製作実習入門」
     横山直隆著:技術評論社
2.「はじめてのBASIC」 
     戸内順一著:日本理工出版会
3.「文科系の教科書BASIC」
     小山内幸治:東京電機大学出版局
4.「最新はじめてのBASIC」
     河西朝雄:技術評論社

ロ.訓練事前準備項目
使用ボードのアドレス設定の確認
ソフトウェアーが動作することの確認
ロジックアナライザーでの信号波形観測の確認
アナログ電圧測定用ヴォリューム抵抗の準備
タイマーICの実習を行う場合は、購入基板に回路を付加する必要がある
(8253の動作をロジックアナライザーまたは、オシロスコープで確認する
 場合はなくてもよい)
ハ.指導展開法
教科の細目 時間 指導のポイント 備考
1.システム構成 4 パソコンを利用して計測システムを組む場合、そのフレキシブルな特性から、多種多様なシステムが考えられる。そこで、一般的なパソコンシステムの構成を説明する。  
 1.1 全体構成   次に、今回の実習で使用するシステムを説明し、講義の概要を理解してもらう。
特に、システム図と実際のボード、計測器、センサ、アクチュエータなどの器材の対応を説明することにより、理解が深まる。
講義の目的をはっきりさせることが重要である。
 
 1.2ブロック図   全体像を説明した後、細部の説明になるが、使用するボードのブロック図により、それぞれのボードは何をするためのものか。どのようなICが搭載されているか。について説明する。 参考資料
ボードの取扱説明書
 1.3 使用パーツの
   説明
  基本的なディジタルICの説明と共に、MIL記号法についての説明を行う。
74LS138,74LS688の説明後、IFボードの回路図テキスト「4 PC9801拡張スロットバス」「5 アドレスデコード回路」により、アドレスデコード回路とデータバッファ回路について説明を行う。
この項目は、大変難しいところなので、時間をかけて説明する必要がある。
アドレスデコード回路の説明では、2進数と16進数の変換知識が必要とされるが、詳しくは、練習問題で変換の実習を行うので、簡単な説明にとどめる。
テキスト
ディジタル回路」

参考図書
「パソコン機械制御と製作実習入門」
2.ICの使い方 ここでは、3種類のICの使い方を、実習を通して学習するが、講義のみでは集中力がとぎれてしまうので、プログラミングと織り交ぜながら行う必要がある。
これから3種類のICの使い方を講義するわけであるが、初めて聞く人が、すぐに理解するのは難しい。
そこで、一つずつのICについて、講義と実習を組み合わせて行う必要がある。
また、必ずしも3種類のICの説明を行う必要はなく、時間と、受講者の理解度を考え、講義を進める。最低8255とADC0809の二つについては、外形、内部構造、機能、使い方の説明は必要である。
他の1つについては、時間と、受講生の理解度を考えた上で適宜実施する。
また、できれば、各ICの信号線の意味を理解するためにロジックアナライザーを使用してもよい。

各IC毎の講義の順番であるが、テキスト「6 プログラム例」と「実習問題」の1,2題を先に実施し、ICを使ってみてから説明を行った方が理解が早い。
以下に各ICの講義のポイントを上げる。

1.パラレルインタフェースIC
 (1)外形、内部構造、アドレス
3つのポートとコントロールワードレジスタの役割とアドレスについて。また、CS,A0,A1,WR,RD端子について。
 (2)コントロールワードの設定方法
コントロールワードについては、図解して説明する必要がある。また、入力と出力のデータの向き及び、接続される具体的パーツについて。
 (3)実習問題を実施する際はテキスト「実習問
  題」の「数値の表現方法」を先に実施する
  方が良い。
 (4)可能ならばCS,A0,A1,WR,RDとデータバス
  の信号線をロジックアナライザーを用いて
  観測する。


2.AD変換用IC
 (1)外形、内部構造、アドレス
スタート信号とEOC信号端子の扱い方
 (2)チャンネルの設定方法

 (3)データの測定方法
 (4)プログラミングの例
特に、各ステップを実行後の端子に出力される信号レベルの時間的推移を回路図を示して、説明することが重要である。(取説参照)
AD変換方式の説明は後編で解説するのでここでは必要ない。

3.カウンタタイマIC
(時間が無い場合、割愛しても良い)

 (1)モード0とモード3の概要

 (2)外形と内部構造

 (3)コントロールワード
参考図書
「パソコン機械制御と製作実習入門」
3.実習問題 10 実習問題では、ハードウェアーの理解に役立てるための問題を用意してある。また、これらの内容は、以降に実施されるであろう「パソコンによる計測制御(計測制御編)」で使用する基礎事項も含んでいる。
実習で行う項目とポイントを述べる。
 (1)数値の表現方法
・2進数と16進数の数えかたと変換方法
・プログラム実習を行いながら何度も繰り返すことが重要である。
 (2)8255出力
・イニシャライズ方法では、具体的に回路図上でデータと制御線を流れるデータをトレースする
・データの出力においてもデータの流れる道筋を解説する
・BASIC命令の使い方
・プログラムは短いので各自に入力してもらい、入力ミスやエラーが出た場合の対処方法も合わせて説明する
 (3)8255入出力
・8255のポートからのデータ入力方法の説明
・入力データの通過する道筋の説明
・BASICのプログラム制御命令の使い方
 (4)A/D変換
・理解度を深めるため再度プログラムで出力したデータと回路図上でのデータの流れを説明する。
・ICの制御線に出力されるデータとICの内部動作の関連を解説する
・アナログ電圧はボリューム抵抗を使用し、測定端子で0から5ボルトの電圧を与える
 (5)8253
・理解度を深めるため再度プログラムで出力したデータと回路図上でのデータの流れを説明する。
・ICの使い方の例の一つとして実行するので時間がないときは割愛してもよい
モード2とモード3の動作について
テキスト
「パソコン機械制御と製作実習入門」

「はじめてのBASIC」

「文科系のための教科書BASIC」

「最新はじめてのBASC」

※上記以外の資料(「教材」と「実技関連説明書」など)は、 こちら(ユーザ名=ユーザIDとパスワードが必要です)。
ユーザ名とは会員登録時に発行されたユーザIDを指します。
ユーザ名とパスワードをお持ちでない方は教材作成支援情報メニュー一覧から会員登録を行って下さい。