教科の細目 |
時間 |
指導のポイント |
備考 |
1.UNIXについて
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1 H
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UNIXオペレーティングシステムの概要とUNIXシステムの歴史。
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2.UNIXシステム
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1H
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UNIXシステムの特徴(マルチプロセス,マルチユーザ,パイプライン,仮想機能等)について解説。
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3.Linuxとは
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1H
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Linuxの特徴,配布形態,配布パッケージの概要。
パッケージ別の特徴を中心に解説。
RedHat:クライアント使用向き
Slackware:サーバ用途に勧められる
Debian:ある程度Linuxに慣れたユーザ向き
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4.Linuxのインストール
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2H
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Windows95環境のMS-DOSプロンプト下で3枚のフロッピーディスクのフォーマット、およびRAWRITEコマンドを利用したブートディスクおよびルートディスクを作成を行う。WindowsNT4.0環境ではこの作業は不可。ディスクインタフェースが不明な場合は、scsi.sのブートイメージを利用する。
一つのハードディスクを複数のパーティションに分割して利用している場合は、あらかじめ未使用の領域を300MB程度用意しておく。このうち32MB程度はスワップに割り当てる。
fdiskコマンド使用時に既存のパーティションを破壊しないように注意する。
時間に余裕がない場合は、ディスクセット選択後の「SELECT PROMPTING MODE」において「NONE」を選べば自動的に選択されたすべてのセットがインストールされる。ただしSlackware3.1の場合、500MB程度ハードディスクに空きが必要。また、ファイルのコピーに30分程度要するため、この間に昼食や休憩を入れる。
本体ハードディスクのマスターブートレコードを保護するため、LILOは3枚目の起動用フロッピーディスクに書き込む。
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Windows95を起動。2枚のFDとSlackware配布パッケージのCD-ROMを用意。
ブートディスクからLinuxを起動。fdisk後再起動
インストール完了後ハードディスクから起動(LILOを書き込んだFDをセット)
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5.日本語環境(JE)の導入
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1H
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JEが収録された配布パッケージを用意すること。
ezinstが完了した時点でキーマップを変更しておく。
また、rc.keymapの作成も行う。
JEのパッケージはパッケージリスト(cannaベースかwnnベース)を使うのが賢明。ルールやマニュアルは選択を誤ると必要なファイルがインストールされない。
cannaサーバが起動できたらmuleを使って日本語入力のテストを行う。ただし、ホームディレクトリに.emacsファイルを作成し、"canna"と記述しておく必要あり。
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JEの収録されたCD-ROMを用意。 |
6.X-Windowの導入
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1H
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メジャーなチップセットには型番別のXサーバが必要な場合が多い。型番は、ボード上のチップを見て調べるのが確実。Windows95のドライバ情報は参考程度とする。もし、同じ型番のXサーバがデータベースに見あたらない場合は、近い型番のチップを選び、後から調整する。startx時にエラーが発生する場合は、エラーの発生したXF86Configファイルの該当行をコメントアウトしてみる。
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7.カーネルの再構築
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2H
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make mrproperは行わない。
make configで各項目の意味を解説しながら設定した後、make menuconfigで設定内容を確認する。変更する必要のない項目は、[Enter]で応答する。
作り直したカーネルをテストするため、makezdiskでフォーマット済みフロッピーにカーネルを置き、動作が確認できたらmake zliloでハードディスク上の元のカーネルと置き換える。
モジュールを利用した場合は、make modulesおよびmake modules_installも忘れないこと。カーネルの再構築には30分程度かかるので昼食や休憩を入れる。
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8.ネットワークの構築
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1H
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各マシンのホスト名およびIPアドレス対応表を準備(ペーパか板書)しておく。ネームサーバおよびゲートウェイが利用可能なら、これらのIPアドレスもあらかじめ入手しておく
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9.Linuxネットワーキング
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1H
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netatalkやsambaのパッケージはフロッピーで配布するか、教官機に置いてftpで各マシンへダウンロードする。
ファイル共有確認用のMacintoshはイーサネット経由でセレクタからApple Shareが利用可能なことを確認しておく。
rootユーザではMacintoshから接続できないため、一般ユーザアカウントをあらかじめadduserユーティリティーで作成しておく。
ファイル共有確認用のWindows95/NTマシンにはTCP/IPプロトコルを組み込んでおく。このマシンの所属ドメイン名またはワークグループ名をsmb.confファイルのworkgroupに設定する。
sambaデーモンが動き始めてもすぐにはネットワークコンピュータへマップされないので、休憩等を挟む。
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netatalkおよびsambaのアーカイブファイルを配布 |
10.周辺機器の操作
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1H
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ファイルシステムのマウントについては/etc/fstabを見ながら解説。Windows95がインストールされているのなら、これ用のFATまたはVFATパーティションを自動マウントできるように設定する。ただし、事故を避けるためリードのみのアクセス設定とする
フロッピーディスクの操作では/vmlinuxファイルを以下の形式でFDへ保存する実習を行う
(1)フォーマット済みのFDへtarで保存
(2)FDをext2フォーマットし、ファイルシステムとしてマウント後、ここへファイルを保存する。
(3)MTOOLSを利用してFDのフォーマットと書き込みを行う。
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