教材名 組版システムTeX操作技術
教材名2
教材ID 68
教材作成者名 塚原 周信
教材作成日 1997-09-01
改訂情報 1993年7月 初版
ジャンル名 高度教材
分野名 情報・通信系
業種名 未記入 又は なし
職務名
職務構成名
区分名 教材
職業名 印刷作業員
 セミナー実施状況・結果報告書


イ.受講生アンケート及び感想

  • [平成5年度] 4名(定員10名)
  • [平成6年度] 2名(定員10名)
  • [平成7年度] 4名(定員10名)


  • ロ.講師所見

    当施設でセミナーを開く場合には、セミナーへの応募が少なく、しかも応募者の基礎的なスキルがマチマチなことである。

    ある年には、数学を必要とする者が多く、また別の年には、数学は全く知らない印刷業者がいたりである。

    このため、セミナーの指導案をある程度予定していても、セミナーを開始してから、実習内容を変更する必要があった。

    稼働環境の変遷と指導案改善点

    このセミナーは、1993年頃から断続的に継続している。この間に、自身 も、また稼働環境も大きく変化した。

    まず 自身の変化としては、遅れていたへの日 本語対応が進んだ。1996年年末に、中野 賢 著「日本語ブック」 (アスキー出版局) 藤田眞作 著「 階悌」(ア ジソン・ウェスレイ・パブリシャーズ・ジャパン) があいついで出版された。ま た今回教材として使用した、奥村晴彦 監修「 入門」も 改訂版が 「 美文書作成入門 ---論文作成からDTPまで自由自在」 との題名で9月22日に出版予定である。これから出版される本は、すべて 対応になると思われ、セミナーも 対応にす る必要があろう。

    今回は、旧バージョンでの指導案を作成したが、早急に 対応にする必要があろう。

    しかし現状では、学会などで指定のスタイルファイルは、旧バージョンに対応し ており、これの教育も必要である。変更点は多くはないとはいえ、マクロの使い 方など、予期しないところで変更の影響が出ている。 との 整合性を 保ちつつ、旧バージョンの内容を教えるかが、難しいところである。

    また稼働環境も、PC の性能アップが目覚ましい。セミナーを始め当時は MS-Windows 3.1 の時代で、ファイル名には、8 + 3 の制限があった。このため、 ソフトのインストールも、UNIXと大きく異なる点があり、プログラムの移植も大 変であった。

    そのなかで、Windows 環境で良好に稼働するソフトとして、インプレス社が発売 する「 for Windows」があった。このソフトは商品のため、マニュアルもそ ろっており、インストールも比較的簡単である。しかし、bug fix 以外の機能アッ プがなされず、Windows95への対応も遅れている(Windows95でも稼働するが、動 作が不安定であり、ロングファイルネームにも対応していない)。

    このため、配布の問題も考え、今回の指導案では、(OSとエディターを除き)すべ てをフリーなソフトを使用して実習するするように変更した。

    しかし、そのための教材は未だ不十分な点があり、整備が必要である。

    また、PDF への対応も必要であるが、日本語環境での変換は、あまり実績がなく 経験の蓄積と、教材の創造が必要である。

    また、だけを実習するのでなく、広くタグ付き言語一般について実習する ことが必要である。これも日本語でのソフトの移植が遅れており、今回のセミナー では講義と、机上演習だけですました。この点は個人の努力だけでは達成できず、  関連コミュニティーの動向に注目しながら、ソフトの整備、教材の整備を する必要がある。

    ハ.最新情報

    この指導案の原稿を作成した1997年秋以降に、日本の およびタグ付き文書をめぐる状況は大きく変化した。

    まず関連では、アスキー出版局から、

  • 中野賢 浅山和典 内山孝徳 共著 「日本語インストールキット」 アスキー出版局(1997.12.21)
  • が発売された。同書は、UNIX、Windows95およびMacintoshの三つのOS用のCD-ROM3枚をセットにしたものである。またの入門書として定評のある、奥村氏の著書
  • 奥村晴彦 「美文書作成入門」 技術評論社 (1997.9.25)
  • がCD-ROM付きで発行された。これらにより、の使用環境は大幅に改良された。でも、旧来のの文書をコンパイル出来るので、これからのセミナーはを使用することになろう。

    また、タグ付き文書では、XMLの規格が1998年2月10日にW3Cの勧告として公開された。これらについては、

  • SGML Cafe
  • に詳しい。 このような情勢下で、昨年末にXMLの解説本が発行された。
  • 富士通XML推進チーム編「はじめてのXML」日経BP社 (1997.11.22)
  • 村田真編著 「XML入門」 日本経済新聞社 (1998.1.7)
  • またマイクロソフト社などが、そのHTMLブラウザーをIE XMLに対応させることを表明し、 その準備を進め、ツール等を提供している。
       さらにW3Cは、XMLのアプリケーションとして、数式の表記・意味付けを行うための規格として、 MathMLの勧告案を1998年2月24日に発表した。これを使えば、今まででしかできなかった複雑な数式の表現が可能性を示すだけでなく、ではできなかった、数式の意味付けの可能性も秘めている。 これらの情勢から、本年(1998年)は、文書管理・印刷の方向が変わる年になるかもしれない。
      しかしソフトウェアの都合上、当分の間はXMLの文書(特に数式を含む文書)の印刷は、XMLをに変換して印刷されるだろう。また、で獲得した文書の構造という概念は、SGML、XMLを学ぶのに有効な武器になろう。

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