教材名 パワーエレクトロニクス
教材名2
教材ID 79
教材作成者名 奥井 秀幸
教材作成日 1998-03-31
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 電気・電子系
業種名 コンピュータ制御機器製造業
職務名 コンピュータ制御システム
職務構成名 電力変換技術,電力変換技術応用,電力制御技術
区分名 教材
職業名 システムエンジニア
 パワーエレクトロニクス指導案


イ.使用機材・資材一覧
  • テキスト: 受講生1人につき1冊
  • 三相インバータ(市販品または自作品どちらでも良い):全体で1台
  • ディジタルオシロスコープ:全体で1台
     
    <注意>
    インバータのPWM波形を観測するので,出来れば静止した電圧波形を見れるディジタルオシロスコープの方が良い。

ロ.訓練事前準備項目

  • テキストの準備:受講生1人につき1部ずつ用意
  • 三相インバータの設置:全体で1台
  • ディジタルオシロスコープの設置:全体で1台
  • 受講生名簿
  • アンケート用紙
  • コース名と日程を書いた紙を,入口とセミナー開催部屋の前に貼る


ハ.訓練項目と訓練経過時間

【1日目】
9:30

10:00
受講生の出欠確認
挨拶
講師の自己紹介
テキスト等教材の確認
コース概要説明
10:00

16:30
テキスト・第Ⅰ章「電力用半導体デバイスの種類と特性」を説明
 パワーエレクトロニクス技術にとって,電力用半導体スイッチングデバイスは,最も重要なキーコンポーネントである。この各種電力用半導体スイッチングデバイスの目覚ましい発達があったからこそ,現在のパワーエレクトロニクス技術の繁栄があると言っても過言では無く,パワーエレクトロニクス技術を論ずる上では避けて通れない要素である。

 第Ⅰ章「電力用半導体デバイスの種類と特性」の説明は,テキストの目次順に,

【 第Ⅰ章 】電力用半導体デバイスの種類と特性
 【 第1節 】電力用半導体スイッチングデバイス概説
 【 第2節 】電力用半導体デバイスに要求される特性
 【 第3節 】パワーダイオード
  [第1項] 一般のダイオードの特性
  [第2項] ショットキーバリアダイオード
 【 第4節 】サイリスタ
  [第1項] 逆阻止三端子サイリスタ
  [第2項] 逆導通サイリスタ
  [第3項] トライアック(TRIAC)
  [第4項] 光サイリスタ
 【 第5節 】GTO(ゲートターンオフサイリスタ)
 【 第6節 】バイポーラパワートランジスタ
 【 第7節 】パワーMOSFET
 【 第8節 】IGBT
 【 第9節 】IPM
 【 第10節 】電力用半導体デバイスのスイッチング損失
 【 第11節 】電力用半導体デバイスのスイッチング周波数と
       電流容量の関係

と説明していけば,パワーダイオード,サイリスタ,GTO,バイポーラパワートランジスタ,パワーMOSFET,IGBT,IPMと一通り説明出来る。説明は,本テキストの内容のみでも構わないと思うが,必要に応じて下記参考文献等を参考にすれば,より効果的なセミナーが実施出来ると思う。

【2 日目】
9:30

12:00
「DCチョッパ回路」を説明
 「DCチョッパ回路」の説明は,本テキストには説明されていないが,本テキスト・第Ⅱ章「インバータ解説」を説明する上で基礎となる内容なので,可能ならば下記参考文献を参考にして説明する方がベターであると思われる。

 説明する内容は,

(1)降圧DCチョッパ(最も基本的なDCチョッパ)回路の動作
  [電力用半導体スイッチングデバイスを1個使用する回路]
(2)昇圧DCチョッパ(電力回生動作を行うDCチョッパ)回路の動作
  [電力用半導体スイッチングデバイスを1個使用する回路]
(3)上記1,2の降圧,昇圧動作が両方可能な二象限DCチョッパ回路
   の動作
  [電力用半導体スイッチングデバイスを2個使用する回路]
(4)上記3の回路において,負荷電圧を正負両方向出力可能な
   四象限DCチョッパ回路の動作
  [電力用半導体スイッチングデバイスを4個使用する回路]

等を説明すれば良い。
13:00

16:30
テキスト・第Ⅱ章「インバータ解説」を説明
 『インバータ』技術は,パワーエレクトロニクス技術の基幹をなす技術である。今日では,東海道,山陽新幹線の「のぞみ」用新型300系または500系電車の速度制御システムから産業用電動機速度制御,電力線の高調波成分を除去する電力用アクティブフィルタ,力率=1を保ちながら交流を整流して直流を得るPWMコンバータ,コンピュータや放送機器等の停電を防止する無停電電源装置(UPS),家庭用エアコンのコンプレッサの回転速度制御に至る多種多様な分野で,幅広い応用がなされている。

 第Ⅱ章「インバータ解説」の説明は,テキストの目次順に,

 【 第1節 】インバータ概説
 【 第2節 】インバータの歴史的背景
 【 第3節 】インバータの種類
 【 第4節 】方形波インバータとPWMインバータ
 【 第5節 】PWM波形の出力方法
 【 第6節 】三相方形波インバータ
 【 第7節 】三相PWMインバータ
 【 第8節 】三角波変調法(三角波比較法)における直流電圧利用率
       の改善
 【 第9節 】電流追従制御形PWMインバータ
 【 第10節 】NPC(中性点クランプ)型三相マルチレベルインバータ
 【 第11節 】デッドタイム
 【 第12節 】バイポーラパワートランジスタドライブ回路の構成
 【 第13節 】三相インバータ全体の構成
 【 第14節 】三相誘導電動機のインバータ制御
 【 第15節 】ブラシレスDCモータの制御

と説明していけば,一通り"インバータ"について説明出来る。説明は,本テキストの内容のみでも構わないと思うが,必要に応じて下記参考文献等を参考にすれば,より効果的なセミナーが実施出来ると思う。

【3 日目】
9:30

14:30
テキスト・第Ⅱ章「インバータ解説」を説明
 2日目の続きを実施する。
14:30

16:00
セミナー受講生に,三相インバータの三相PWM正弦波出力波形等を見せる。
 市販の三相PWMインバータを用いる場合は,インバータのケースを開けて,内部に設置されている電力用半導体スイッチングデバイスを探し,直流部のGND側端子を探し出す。オシロスコープのプローブのGND端子を,そのインバータ直流部のGND端子に当てて,U相,V相,W相各相の出力端子の三相PWM正弦波電圧波形を観測する。
 ただし,インバータのPWM正弦波電圧波形は,上手に同期を取らないと動きが激しく観測しにくいので,出来ればディジタルオシロスコープを用いて,静止したPWM正弦波電圧波形を見るようにした方が良い。
16:00

16:30
セミナー受講生に,セミナー終了証書を渡し,アンケート用紙に記入してもらう。

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