教材名 マトリックス法による2次元骨組みの応力解析
教材名2
教材ID 86
教材作成者名 藤村 悦生; 横浜 茂之; 平野 辰彦; 吉野 恵樹; 渋谷 泉; 足立 和也
教材作成日 1998-02-20
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 居住系
業種名 建築設計サービス業
職務名 構造設計
職務構成名 応力解析法、各種構造計算の応用
区分名 教材
職業名 建築技術者
マトリックス法による2次元骨組みの応力解析 指導案


H201-   -3
訓練分野 居住系 訓練コース名 マトリックス法による2次元骨組みの応力解析
コースの目的
意 義
背 景
有限要素法の基本となっているマトリックスによる建築物の構造解析技術を理解することにより、手計算では解析困難な、複雑な形状をした建築物等の構造解析技術を習得する。
教科の細目 指 導 の ポイント 備  考
1.マトリック
  スの演算
(1)マトリックスの和・差・積
有限要素法の計算でよく利用されるマトリックスの演算特に和と積の計算に親しむ。
 
マトリックスの積を理解し、連立1次方程式をマトリックスで表示できる。
(2)行列式
連立1次方程式の解が存在するための条件と行列式の値との関係を理解する。
 
逆行列を利用した連立1次方程式の解法を理解する。
 
行列式の応用として、組織的計算方法による逆行列の作成手法を理解する。
 
2.直接剛性法
  の原理
(1)マトリックスによる構造力学の線形代数的取り扱い
  1. 剛性マトリックスとは
    静力学における 荷重=バネ定数・変形 の関係から剛性マトリックスの意味を理解する。
  2. マトリックスによる構造力学の線形代数的取り扱い
    荷重・剛性及び変位の関係を利用し、静定構造物の釣り合い式をマトリックスにより表示する。
(2)構造種別による部材剛性マトリックス
  1. 軸方向変形部材剛性マトリックス(トラス部材)
    荷重・ヤング率及び軸方向変形の関係から単一部材の軸方向のみ変形する架構における連立1次方程式を作成する。
     
    連立1次方程式をマトリックス表示する。
  2. 曲げ変形部材剛性マトリックス(ラーメン部材)
    撓角法の基本公式の部材角項を部材の直行方向変位の式に変換する。
     
    水平におかれた梁を例に撓角法の基本公式と荷重の関係から連立1次方程式を作成する。
     
    連立1次方程式をマトリックス表示する。
  3. トラス・ラーメン混合構造体部材剛性マトリックス
    トラス部材とラーメン部材における連立1次方程式を重ね合わせる。
     
    連立1次方程式をマトリックス表示する。
(3)座標変換マトリックスと全体剛性マトリックス
  1. 部材座標と全体座標
    水平軸からの角度による変位と荷重の材軸方向への成分分解を行う。
     
    成分分解の操作をマトリックスにより表示する。
     
    部材座標と全体座標での剛性方程式の成立条件について理解する。
  2. 部材剛性マトリックスの座標変換
    成分分解の操作を部材剛性マトリックスに掛け合わせることにより部材の水平方向剛性或いは垂直方向剛性をマトリックス表示できることを理解する。
  3. 全体剛性マトリックスの組織的作成
    節点に対応する部材剛性マトリックスを重ね合わせることにより節点の剛性を定義できることを理解する。
(4)境界条件による全体剛性マトリックスの変換
  1. 境界条件と剛性マトリックス
    節点の支持条件と節点変位の関係を理解する。
     
    節点の支持条件による節点に対応する成分値の指定方法と意味を理解する。
  2. 全体剛性マトリックスの組織的変換
    全体剛性マトリックスにおける組織的処理法を理解する。
(5)部材応力の算定
  1. 節点変位と部材座標変位
    部材剛性 ・ 節点変位 = 部材応力 であることを理解する
  2. 節点変位の組織的変換
    マリックスにより表示し組織的取り扱い方法を理解する。
 
3.自作ソフト
  による演習
(1)理論解析可能構造物との結果の比較
  1. 梁部材角発生モデルへの適用
    撓角法等で解析不可能な途中階等で柱が抜けている構造物が解析可能であることを確認する。
  2. 大スパン構造における軸変形成分
    大スパン構造物の軸方向の変形量の影響を把握する。
  3. アーチ構造物への適用と一般解との比較
    曲線をもつ構造物の線形近似解析結果と理論解を求める。
(2)結果の分析と解析手法の適用限界
  1. モデル化形状による誤差の比較検討
    等分布荷重・曲線をもつ構造物の理論解と要素の数を変化させた場合の解析値との誤差の変動を確認する。
  2. 境界条件の設定と解析誤差
    固定端支持と地中梁の剛性評価を考慮した場合の解析結果の比較を行い地中梁剛性が不十分な場合の影響を把握する。
  3. 初期応力導入による変形制御解析
    初期張力を導入することにより変形制御ができることを確認する。
 

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