教材名 建築3次元CAD技術 1
教材名2
教材ID 169
教材作成者名 野田 康晴; 山之内 隆志
教材作成日 1997-06-30
改訂情報
ジャンル名 普通教材
分野名 居住系
業種名 建築設計サービス業
職務名 意匠設計
職務構成名 建築CADの基礎
区分名 教材
職業名 建築技術者
指導案

イ 使用教材、資材一覧

品名/規格等/数量/単位/備考

建築3次元CAD技術1/主教材(自作テキスト)/1冊/受講者一人につき

formZ Render Zoneメニュー一覧/補助教材(自作テキスト)/1冊/受講者一人につき

MOディスク/128MB/1枚/受講者一人につき

ファイリングケース/A4サイズ/1冊/受講者一人につき

カラープリンタ/フルカラー出力ができるもの/1台A4サイズ

(貸出図書)

発行:(株)建築知識/10冊/formZ Render Zone徹底解説

筆記用具 その他

ロ 訓練事前準備項目

  1. テキスト及び配布物の準備
  2. 受講出欠表
  3. コース名と日程の紙を教室入り口に貼る

ハ 訓練項目と訓練経過時間

  • 能力開発セミナーカリキュラムによる。

ニ 指導展開法                                     No.1

<第1日目>

時 間 指 導 内 容 指導のポイント
9:30




(15)
<概要説明>
自己紹介
諸説明(センター内の説明、自己啓発支援事業等)
配布資料(テキスト、教材等)の確認および受講者の出欠確認をする。
今回のセミナーのスケジュール(別紙)を説明する。
受講者の建築に対するレベルやコンピュータへの経験等を聞いてみる。
受講者の間にレベルの差がどの程度あるのかを確認する
9:45




































(60)
<1-1.CGの概要>
コンピュータグラフィックスの定義及び2次元CGと3次元CGとの違いを説
明する。(テキスト P.1)

<1-2.3D-CGの制作過程>
3D-CGの制作過程を、順を追って説明。特に今回のセミナーでは「モデリング」作業が中心であることを説明する。(テキスト P.2)

<1-3.3D-CGと3D-CADの違い>
3D-CGと3D-CADの考え方の違いを説明する(テキスト P.2)また、プロポーションによる制作ではなく、寸法指定による制作を受講者に説明する。

<1-4.FormZを起動する前に>
Mac版formZの場合、ソフトの使用可能メモリの設定を必要とするため、formZを起動する前に説明する。(テキスト P.3)また、formZ使用時に設定したメモリ容量を越えると、動作が止まってしまうことを説明する。

<1-5.FormZの初期設定>
formZを操作する前に初期設定の設定方法を説明する(テキスト P.3)
・今回は、木造建築物の3Dモデルを作成する場合の設定方法で説明する。
・初期設定ファイルの作成法を説明する。

<1-6.基本課題「3Dオブジェクトの作成」>
・3Dオブジェクトの生成種類(以下)の説明をする。

 1ワイヤーフレームモデル…物体の稜線のみで表現された3Dモデル
 2サーフェイスモデル…厚みのない面(表面)で表現された3Dモデル
 3ソリッドモデル…容積を有する物体で表現された3Dモデル

・formZは「ソリッドモデル」で3Dオブジェクトを作成することを説明 す
る。
・練習1「直方体の作成」をテキストに従って行う。(テキスト P.5)
・練習2「円柱の作成」をテキストに従って行う。
・視点の切り換え方法(指定角度、任意角度)を説明する。
・練習3「視点切り換え」を行う。
言葉の定義や「平面と空間」の
違いを認識させる


言葉の定義を理解してもらう
「モデリング」「マッピング」
「レンダリング」

建築的な寸法を押さえた「かた
ち造り」を受講者に意識させる


Windows版を使用する際は説明
を省略する




3Dモデルを作成する前に必ず
行わなければならない作業であ
ることを受講者に認識させる

参考文献等を参照して、受講者
にわかりやすく説明する




高さ方向の寸法を、コマンドを
使って入力する

3Dモデルを作成する場合、必
ず視点を切り換ながら作成する
ことを受講者に認識してもらう
10:45
(15)
休 憩  
11:00 ・表示モード(レンダリングモード)の種類を説明する。
練習4「表示モードの練習」を行う。(テキスト P.6)
練習5「図形の消去」をテキストに従って行いながら、プリピックとポストピ
ック方式の説明をする。
2つの方式を受講者に理解して
もらう

No.2

<第1日目>

時 間 指 導 内 容 指導のポイント
(60) ・練習6「各種3Dオブジェクトの作成」を行う。また、数値入力の際、 プ
ロンプトパレットの活用法を説明する。(テキスト P.7)
・相対座標と絶対座標の違いを説明する。

・ここまでの内容で質疑応答を行う。
2つの座標系の切り換えを受講
者に理解させる
12:00
(60)
休 憩  
13:00(70)  

<3Dモデルの作成>・初期設定(プリファレンスファイル)の作成を行う。(テキスト P.8)<2-1.課題1「ソファーテーブルの作成」> (テキスト P.9)・テキストに従ってソファーテーブルの3Dモデル作成を行う。◆作成する前に指導しておくこと◆ ・数値入力の際は「絶対座標」系を使用する。また、プロンプトパレッ  トへの入力方法(半角英文字)に注意する。 ・「柱状体機能」の操作法を活用する。 ・「直方体、円柱の作成」「図形の移動、複写」「視点の切り換え」の  コマンドを活用する。 ・「質感」パレットを使用して、任意の色で3Dモデルを作成する。<2-2.課題2「ダイニングテーブルの作成」> (テキスト P.11)・テキストに従ってダイニングテーブルの3Dモデル作成を行う 。

◆作成する前に指導しておくこと◆

ファイルは名前を付けて保存しておく作成した3Dモデルのファイル管理に注意する基本形状の作成法を受講者に理解してもらう・数値入力の際、最初は「絶対座標」系を使用するが、最後に「相対座 標」 系を使用している。 

・「柱状体機能」「曲線機能」の操作法を活用する。 

・テーブル板の大きさは任意であること。(テキストの寸法は目安)

 ・「2次元サーフェイス:柱体の生成」「曲線の生成」「円柱の作成」  「図形の移動、複写」「視点の切り換え」のコマンドを活用する。 

・「曲線」コマンドのダイアログの開く方法。(Option+クリック)Windows版の場合は、 

・「質感」パレットを使用して、任意の色で3Dモデルを作成する。「CTRL+SHIFT+クリック」

 






















 

14:10
(10)
休 憩  
14:20 <2-3.課題3「3人掛けソファーの作成」> (テキスト P.13)
・テキストに従って3人掛けソファーの3Dモデル作成を行う。
◆作成する前に指導しておくこと◆
・数値入力の際、「絶対座標」系「相対座標」系を使い分ける。
 ・「C-メッシュ機能」「ラウンディング機能」の操作法を活用する。
 ・座標面の切り換え(XY面、ZX面)を活用する。
 ・基本作図及び基本編集機能のコマンドを活用する。
 ・「レイヤ機能」を使い、2枚のレイヤで作成する。また、レイヤパレ  
ットの操作法もここで説明する。
 ・「C-メッシュ機能」の概要説明及びダイアログの設定法を、テキス  
トを使って説明する。また、C-メッシュ完了後、生成された面が「反  対
方向」になる場合があるので、「ダイレクション機能」の操作法も  説明す
る。
 ・「質感」パレットを使用して、任意の色で3Dモデルを作成する。
補助テキストで、レイヤパレットの設定切り換え方法を説明する

面の方向はレンダリングを行うとわかる

No.3

<第1日目>

時 間 指 導 内 容 指導のポイント
(80) <2-4.課題4「1人掛けソファーの作成」> (テキスト P.17)
・テキストに従って1人掛けソファーの3Dモデル作成を行う。
◆作成する前に指導しておくこと◆
 ・「C-メッシュ機能」「ラウンディング機能」の操作法を活用する。
 ・作成順序は、先程の「3人掛けソファー」と同様なので、復習の意味  
で作成してもらう。
 
15:40
(10)
休 憩  
15:50









(40)

16:30
<2-5.課題5「ダイニングチェアの作成」> (テキスト P.20)
・テキストに従ってダイニングチェアの3Dモデル作成を行う。
◆作成する前に指導しておくこと◆
 ・「スイープ機能」の操作法を活用する。
 ・座標面の切り換え(XY面、ZX面、YZ面)を活用する。
 ・基本作図及び基本編集機能のコマンドを活用する。
 ・「ゴースト機能(オブジェクトの編集が不可能になる機能)」を活用  
する。(パレットでの取り扱いは第7章で説明する)
 ・ゴースト、アンゴーストの意味を説明する。

<一日のまとめ・質疑応答>






第2章の課題作成で、受講者によっては課題作成の時間にばらつきが生じます
。その場合、早く作成できる受講者には「レンダリング機能」を説明し、作成
したものをレンダリングしてもらい、時間調整を行います。
ここではコマンドから「ゴースト機能」を操作することを説明する

No.4

<第2日目>

時 間 指 導 内 容 指導のポイント
9:30


















(90)
<2-6.課題6「ライトスタンドの作成」> (テキスト P.24)
・テキストに従ってライトスタンドの3Dモデル作成を行う。
◆作成する前に指導しておくこと◆
 ・「リボルブ機能」の操作法を活用する。
 ・座標面の切り換え(XY面、ZX面、YZ面)を活用する。
 ・基本作図及び基本編集機能のコマンドを活用する。
 ・電球のオブジェクトは作成しない。その代わり「光源」の概要を説明  
する。

<ブーリアン演算の概要>
・ブーリアン演算の概要および種類を説明する。(テキスト P.28)
・簡易オブジェクトによるブーリアン演算の演習を行う。
・ブーリアン演算を行った際、元のオブジェクトは「ゴースト」状態にな る
ことを説明する。

<2-7.課題7「整理棚の作成」> (テキスト P.27)
・テキストに従って整理棚の3Dモデル作成を行う。
◆作成する前に指導しておくこと◆
 ・「ブーリアン演算機能(合体)」の操作法を活用する。
 ・座標面の切り換え(XY面、ZX面、YZ面)を活用する。
 ・基本作図及び基本編集機能のコマンドを活用する。
 ・「壁」ツールの操作法を活用する。
光源の概念及び種類を受講者に
理解させる


図形の選択順序を受講者に理解
させる
11:00
(15)
休 憩  
11:15










(45)
<2-8.課題8「ローボードの作成」> (テキスト P.29)
・テキストに従ってローボードの3Dモデル作成を行う。
◆作成する前に指導しておくこと◆
 ・「ブーリアン演算機能(合体、引き算)」の操作法を活用する。
 ・座標面の切り換え(XY面、ZX面、YZ面)を活用する。
 ・基本作図及び基本編集機能のコマンドを活用する。
 ・「ゴースト機能」の活用及びオブジェクトパレットの操作法を説明す  
る。
 ・ブーリアン演算する際、同一レイヤでしか演算ができないことを説明  
する。
 ・生成した個々のオブジェクトに名称を付けることを説明する。
  (後の編集作業の際に有効となるため)
レイヤを分けて作成している受講者に注意する。
12:00
(60)
休 憩  
13:00







(70)
<2-9.課題9「室内モデルの作成」> (テキスト P.34)
・テキストに従っての室内の3Dモデル作成を行う。
◆作成する前に指導しておくこと◆
 ・初期設定が今までと違うことを説明する。(テキスト P.34)
 ・基本作図及び基本編集機能のコマンドを活用する。
 ・ブーリアン演算機能(壁と開口部)を活用する。また、同一図形を数  
回に渡ってブーリアン演算する。
 ・生成した個々のオブジェクトに名称を付けることを説明する。
 ・
オブジェクトの名称の付け方に
留意する(参考文献参照)
14:10
(10)
休 憩  

No.5

<第2日目>

時 間 指 導 内 容 指導のポイント
14:20


























(70)
<2-10.総合課題「シンボル登録と配置」> (テキスト P.40)
・シンボルの概要(シンボルの定義やその有効性等)を説明する。
・formZにおけるシンボルライブラリ(シンボルデータ集のこと)の考え方を説明する。
 ※ シンボルデータは普通のデータとは違い、それ自体で独立しており、 
  かつ、普通のデータ上に配置した場合、次回に普通のデータを開く際にシンボルデータの情報を聞いてくる。(普通のデータには、シンボルそのものがコピーされるのではなく、配置情報のみが記録されている)

・演習1「シンボル登録」をテキストに従って行う。(テキスト P.40)
◆演習に入る前に指導しておくこと◆
 ・シンボルの基準点をどの位置(今回は0,0,0のポイント)にするかを説明する。
 ・ダイニングチェアについては、作成時における高さ方向の位置がZ=0ではないので注意する。
 ・登録後のオブジェクトの状態を「保持」にすることを説明する。

・演習2「シンボル配置」をテキストに従って行う。(テキスト P.42)
◆演習に入る前に指導しておくこと◆
 ・シンボルを配置する際、平面的には「任意の位置」に配置することを説明する。また、高さ方向においては「室内モデルの床上面」に配置することを説明する。(シンボル配置した際、Z=0の位置に配置されるので注意する。)
 ・配置する際の「カラーの表示」方法を説明する。
 ・データの保存(別名で保存)方法を説明する。
質感は、作成時のままの状態で
演習を進める








シンボル配置した際、Z=0の
位置に配置されるので注意する



元データはデータ管理上、その
まま残すことを受講者に理解し
てもらう
15:30
(10)
休 憩  
15:40







(50)

16:30
3.「視点の設定・編集」をテキストに従って説明する。
                         (テキスト P.44)
・透視図法の概要を説明し、演習として2画面ほど、2消点透視図法によ る
「パース画面」を作成(視点パレットに登録)してもらう。
・「光源パレット」より、デフォルトの光源をONにすることを説明する。
・登録した画面でレンダリング処理を行う。
・レンダリング処理した後の画像を、カラープリンタ等で出力する。

<一日のまとめ・質疑応答>


※1 formZ RenderZoneを使用して講座を行っている場合、「マッピング作業」ができます。授業の進行具合によっては、「質感パレット」の設定法を説明し、シンボルデータ及び室内モデルにテクスチャー(素材)を与え、それから登録したパース画面をレンダリング処理し、プリント出力します。
※2 テクスチャーは、デフォルトデータ(標準に付いている素材データ)  
または、イメージカラー(色見本に沿った配色)を使用します。
作成した「結果」を用紙に出力
し、出来栄えを受講者自身にチ
ェックさせる。(ここまでの作業が、実務では必要だと受講者
に認識させる)

No.6

<第3日目>

時 間 指 導 内 容 指導のポイント
9:30








(90)
<住宅モデルの作成> (テキスト P.45)
・テキストに従っての平屋建て住宅の3Dモデル作成を行う。
◆作成する前に指導しておくこと◆
 ・この課題は、今までの復習も兼ねての課題であることを説明する。
 ・建築物の3Dモデルの製作手順を説明する。
   初期設定 → 平面ラインの作成 → 壁面の作成 →床面の作成  → 開口部の作成 → 窓枠・ガラスの作成 → 屋根の作成  →壁面と屋根との結合 → 敷地の作成 → 最終確認
 ・レイヤパレット、オブジェクトパレット等の操作法に留意して行う。
 ・「オブジェクトのグループ化機能」の操作法を活用する。
 
11:00
(15)
休 憩  
11:15

(45)
・住宅モデル作成の続き  
12:00
(60)
休 憩  
13:00

(90)
・住宅モデル作成の続き

・課題完成
 
14:30
(15)
休 憩  
14:45












(105)

16:30
<イメージパースの作成>
・formZ RenderZoneの「レンダリング機能」を活用して、イメージパース作成を行います。
◆作成順序の説明◆
  1「質感」パレットより、各々のオブジェクトにイメージカラーもしくは、デフォルトテクスチャーを割り当てる。
  2視点の設定を行い、パース画面を作成する。
  3光源(太陽光)の位置・方向を確認し、レンダリング処理を行う。
  4出来上がった画像データを保存し、必要があれば画像処理ソフト等で加工し、カラープリンタへ出力する。



<総括・質疑応答>
◆最後に受講者に説明すること◆
・今回の講座は「3Dモデルの形状作成が主な内容である」ことを、受講者に説明する。
「建築実務における3次元CADの活用事例等」を受講者に紹介する。
・今回の講座の内容がどの程度理解できたかを受講者に聞き、反省点等あれ
ば、次回の講座に取り入れる。
・今後、受講者の学習したい(身につけたい)技術及び技能はどのようなものであるかを聞いてみる。
受講者の進行状況に応じて時間調整をする






レンダリング作業は時間がかかるので、終了時刻に合わせて指導する
(出来上がらない場合は、出力
した作品を後日郵送している)



今回の講座は「単なるCADソ
フトの操作法」の講座ではない
ことを受講者に認識してもらう

※上記以外の資料(「教材」と「実技関連説明書」など)は、 こちら(ユーザ名=ユーザIDとパスワードが必要です)。
ユーザ名とは会員登録時に発行されたユーザIDを指します。
ユーザ名とパスワードをお持ちでない方は教材作成支援情報メニュー一覧から会員登録を行って下さい。