教材名 構造物の大変形解析技術
教材名2
教材ID 176
教材作成者名 藤村 悦生; 宇都宮 由佳; 小松 清
教材作成日 1998-08-31
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 居住系
業種名 建築設計サービス業
職務名 構造設計
職務構成名 応力解析法、各種構造計算の応用
区分名 教材
職業名 建築技術者
 ■教材情報データシート


【記入者】

藤村悦生 所属:高度職業能力開発促進センター


【教材のねらい】

これまでほとんどの構造物の設計では、手計算でも簡単に解が求められるように、構造物の応力や変形量の計算では構造モデルの単純化や微少変形の仮定をとりいれた計算方法が用いられてきた。

しかし、新素材や新構造システムの開発、そしてパソコンの普及により、構造物も多種多様なものが社会的に要望され、21世紀にはこれまで以上に自由度の高い構造物の設計技術の習得が技術者には必要になると思われる。大変形理論解析の学習により技術者は、高張力のケーブルや膜材料などを用いた張力構造、木材を曲げることにより形成される木造シェル構造、さらには柳の木のように風に対し変形することでエネルギーを吸収してしまうような柔構造の設計が可能となる。

軽くて高強度の新構造材料用いて構造安全性の高い建築物の建設は、特に地震国、日本では広く期待されてくるため、新しい時代(21世紀)にはこれまで以上に大変形解析技術の取得が多くの技術者に期待されることが推測される。

現在、既に構造解析に関する幾つかの著書で大変形解析理論につての記述が見られる。しかし、その内容は既に構造解析理論を理解している方々を前提に書かれているため、構造解析を研究テーマとする大学院生や最新の構造解析技術を習得した技術者しか理解できない記述となっている。このため、大変形構造解析が理解できる技術者が非常に少ないのが現況となっている。

本セミナーは、大変形をする構造物の構造解析理論を出来るだけ平易に解説することにより、構造設計において適用範囲が非常に広い大変形構造解析技術を習得する。


【内容】

本テキストは、大変形をする構造物の構造解析理論を出来るだけ平易に解説することを目的とした。現在、構造解析の多くの著書では、大変形解析理論に関する記述は高度の構造解析理論を理解する人を対象にマトリックス表現した形で書かれており、大学院生や最新解析技術を習得した技術者しか理解できないほど難解に書かれたものがほとんどであるため、理解できる技術者が非常に少ないのが現況である。そこで、大変形理論解析を理解しやすくする為に要素力として軸力のみが生じる平面トラス(ケーブル)構造を中心に理論と簡単な例題を手計算解く実施演習と、多くの図を示すことで解析理論の理解の手助けになるように努めた。また、本テキストにより大変形解析理論、技術の基礎を理解することで、さらに高度な大変形2次元曲 げ、3次元曲げ問題に挑戦する手助けになることを目的とする。

1. 大変形構造物概論

(1)概論及び解析例

2.大変形構造物の設計

(1)設計の手順
(2)解析手法の選択
   イ.応力法
   ロ.変位法

3.トラス構造物の安定・不安定

(1)構造物の安定・不安定
(2)不安定性状

4.不静定構造物の安定化

(1)ケーブルネット構造・膜構造
(2)空気膜構造

5.微少変形解析

(1)モデルによる微少変形解析の説明
(2)数値計算による説明
(3)平衡条件式・適合条件式・要素力式・剛性方程式

6.大変形解析

(1)微少変形解析と大変形解析の違い
(2)接線剛性法
(3)トラス構造の接線剛性法による大変形解析
   イ.要素剛性方程式
   ロ.平衡条件式
   ハ.変位と変形の適合条件
   ニ.接線剛性マトリックス

7.演習

(1)トラス構造物による大変形解析の試行


【作者名】

藤村 悦生  所属:高度職業能力開発促進センター
宇都宮 由佳 所属:高度職業能力開発促進センター
小松  清   所属:膜構造研究所


【教材作成年月日】

平成10年8月31日


【セミナー時間数】

12時間


【体系図での位置】

業種名:建築設計サービス業、総合建設業等
職 務:構造設計
職務構成名:応力解析法、各種構造計算の応用


【レベル表示】

先端


【セミナー対象者】

建築技術者、構造解析技術者


【教材形態】

1.開発形態:指導員が開発
2.セミナーの実施形態:技能技術習得型
3.教材の種類:自作テキスト
4.補助教材:
5.教材開発ツール:一太郎Ver9R1



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