教材名 構造物の大変形解析技術
教材名2
教材ID 176
教材作成者名 藤村 悦生; 宇都宮 由佳; 小松 清
教材作成日 1998-08-31
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 居住系
業種名 建築設計サービス業
職務名 構造設計
職務構成名 応力解析法、各種構造計算の応用
区分名 教材
職業名 建築技術者
指導案
H201-    - 4
   訓練分野    居住系  訓練コース  構造物の大変形解析技術
コースの目的
意 義
背 景
大変形理論解析の学習により、高張力のケーブルや膜材料などを用いた張力構造、木材を曲げることにより形成される木造シェル構造、さらには柳の木のように風に対し変形することでエネルギーを吸収してしまうような柔構造の設計技術を習得する。
教科の細目 指 導 の ポイント 備    考
1.大変形構造物概論





2.大変形構造物の設
  計






















3.トラス構造物の安
  定・不安定








4.不静定要因を含む
構造物の安定化
(1)概論及び解析例
   ・自然界に構築された構造物の力学的挙動が複雑な為単純化理想化していたことを説明する。
   ・大変形モデルの力学的挙動について、微少変形との違いを説明する。

(1)設計の手順
   ・大変形解析の一般的な解析フローについて説明するととも に形状解析・立体さい断計算施工時解析の意味について理解させる。
(2)解析手法の選択
   ・構造解析の手法として代表的な2手法について説明するとともに大変形解析に変位法が適している理由について理解させる。
    イ.応力法
     (静定構造)
      外力に対して力の釣り合い条件のみで反力部材力を得ることができることを理解させる。
     (不静定構造)
      適当な静定基本系を設定し(不静定力選び)部材を不静定の関数で表し、連立方程式を作成して解くことを理解させる。(門形ラーメンを例に説明する)
    ロ.変位法
      構造物の節点変位と、節点荷重との関係を導き(全体剛性方程式)最終的に全節点変位の数と等しい連立方程式を解き得られた節点変位をもとに部材力を算定する手法であることを理解させる。(トウ角法・剛性マトリックス法による支持点固定門形ラーメンモデルでの説明が望ましい)

(1)構造物の安定・不安定
   ・構造物の安定とは外力に対して変形が大きく進行することにより抵抗できない構造物であることを理解させる。又、トラス構造物における静定・不安定判別式の使用法を習得させる。
(2)不安定形状
   ・不安定性状の要因として剛性変位によるものと部材の大きな変形によるものがあることを理解させる。
    (図3.4.1使用)

(1)構造安定化
   イ.ケーブルネット構造・膜構造
     張力導入により想定される外力に対して構造物が安定化されるメカニズムを理解する。
 

カリキュラム指導例

H201-    - 4
   訓練分野    居住系   訓練コース  構造物の大変形解析技術
教科の細目 指 導 の ポイント 備    考
5.微少変形解析









6.大変形解析
(2)空気膜構造





  内圧により膜に張力が発生する。






  風荷重を受けた時、膜のある部分では張力が下がる膜に張力が残っていれば構造物は安定。


(1)モデルによる微少変形解析の説明
   ・図5.1により現在における一般的な解法が変形後も変形前と同じ形状と仮定して解いていることを確認する。
(2)数値計算による説明
   ・計算例により初期張力状態での部材力は無視し、増分荷重により計算されていることを確認する。
(3)平衡条件式・適合条件式・要素力式・剛性方程式
   ・剛性方程式の意味を平衡条件・適合条件式・要素力式から確認する。

(1)微少変形解析と大変形解析の違い
   ・構造物は外力により変形することを認識するとともにケーブルや膜構造においては、S造やRC造と比較すると10倍程度違うことを説明する。又、軽量構造物においては、面外方向への変形が大きく、構造物全体が振動を緩衡するため耐震性に優れていることを説明する。
(2)接線剛性法
   ・図5.2.2を説明し、線形化と繰り返し計算により大変形解析を適用できることを理解させる。
 

カリキュラム指導例

H201-    - 4
   訓練分野    居住系   訓練コース  構造物の大変形解析技術
教科の細目 指 導 の ポイント 備    考
7.演習 (3)トラス構造の接線剛性法による大変形解析
   イ.要素剛性方程式
 図5.2.3によりトラス部材の剛性方程式を誘導する。
   ロ.平衡方程式
 図5.2.4により先行状態と変形後座標系を理解させるとともにマトリックスを誘導する。
   ハ.変位と変形の適合条件
     先行状態と変形後の状態における部材長と節点位置の関係について説明し要素変形マトリックスを誘導する。
   ニ.接線剛性マトリックス
     接線剛性係数は要素変形の増分の間に行った仕事を微分することによって表せることを解説し
 {ΔU}=([KO]+[KG]){Δu}
     となることを説明する。すなわち微少変形の時使用されているトラス部材の剛性マトリックス+節点変位の微少な増分による節点力であることを理解する。

(1)図6.1により微少変形・大変形解析を実施する。ここでVB等により図6.4をプログラム化することが望ましい。
 

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