教材名 建築物における地震応答解析技術
教材名2
教材ID 178
教材作成者名 藤村 悦生; 的野 博訓; 遠藤龍司
教材作成日 1998-08-31
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 居住系
業種名 建築設計サービス業
職務名 構造設計
職務構成名 応力解析法、各種構造計算の応用
区分名 教材
職業名 建築技術者
指導案
H201-    - 4
   訓練分野  居住系  訓練コース  建築物における地震応答解析技術
コースの目的
意 義
背 景
動的外力を構造物へ直接、理論的もしくは実験的に入力し、振動応答を解析しようと
する方法である振動解析技術を習得する。
教科の細目 指 導 の ポイント 備    考
1 .構造物の振動

























2 .構造物の強制振動
(1)構造物のモデル化と振動方程式
    ・建物の層ごとの質量を床に集中させ、バネ(水平剛性)を考慮した(串団子モデル)の意味を理解する。
    ・動的な力の釣り合いが静的な力の釣り合いに置き換わるダランベールの原理の意味を理解する。
    ・慣性力、減衰力、弾性力の単位と力の関係を意味を理解する。

(2)構造物の自由振動
    ・外力と減衰の無い状態、すなわち非減衰自由振動方程式の意味を理解する。
  イ.1質点系モデル
    ・1質点系の自由振動応答の解析手法と、固有円振動数、固有周期、固有振動数等の振動工学基本用語について理解する。
  ロ.2質点系モデル
    ・マトリックスの基礎的計算に習熟する。
    ・質点が複数個となることにより、各質点の運動がそれぞれ独立ではなく、互いに連成する現象が生じることを理解する。
    ・固有値解析の意味を理解する。
  ハ.多質点系モデル
    ・2質点系モデルからの展開について理解する。
・一般的な質量マトリックス剛性マトリックスの作成手法を習得する。

(1)定常波による1質点系構造物の強制振動
    ・地盤の加速度と外力の関係を理解する。
    ・調和加振の意味と、質点の変位の関係について理解する。
    ・質点の調和応答と調和加振(共振現象等)について理解する。

(2)ランダム波による1質点系構造物の強制振動
    ・地震波が不規則波(ランダム波)であることを確認する。
    ・不規則波に対する理論的応答解析手法である、たたみこみ積分(ディアメル積分)を理解する。

(3)数値積分による1質点系構造物の強制振動応答解析
    ・微分法的式の離散化手法をテイラー展開(連続関数においてある点から微少な距離だけ離れた点は元の点を用いて表す)により理解する。
 

カリキュラム指導例

H201-    - 4
   訓練分野 居住系  訓練コース  建築物における地震応答解析技術
3 .多質点系の強制振動





















4.地盤と基礎の連成振動










5.弾塑性振動
・マトリックスを利用した(変位・速度・加速度)方程式の解法について理解する。

(1)数値積分による多質点系構造物の強制振動応答解析
    ・1質点系からのマトリックスによる解析手法の展開について理解する。
    ・Newmarkのβ法等による数値解析手法と応答解析手法について理解する。

(2)モーダル解析
    ・多質点系を、一質点系に分解して解く手法(モーダル解析)について理解する。
  イ.固有ベクトルの直交性
    ・質量マトリックスや剛性マトリックスの前後に異なる固有ベクトルを掛けることと0マトリックスになることを確認する。
    ・上記の性質により各モードに解析できることを確認する。
  ロ.地震応答のモーダル解析
    ・一般化質量、一般化減衰係数、一般化剛性の意味理解する。
    ・刺激係数βの意味を理解する。
  ハ.スペクトルによる地震応答値の推定
    ・モーダル解析と応答スペクトルの関係から応答の最大値を推定する手法を習得する。

(1)連成振動におけるモデル化と解析手法
    ・地盤の解析モデルとしてバネモデル、質点系モデル、半無限体モデル、有限要素法モデル、境界要素法モデルの5つのモデルの意味と特徴について理解する。

(2)スウェイ・ロッキング振動
    ・スウェイ振動、ロッキング振動の意味を理解する。
    ・回転半径、慣性モーメントの意味を理解する。
    ・スウェイ・ロッキングを考慮した一般的質量マトリックスと剛性マトリックスの作成方法を習得する。
    ・ロッキング振動、ねじり振動との関係を理解する。

(1)弾塑性応答とエネルギ吸収
    ・スケルトンカーブと復元力特性の関係について理解する。
    ・構造物が変形する力すなわち内力と地震などの外力のなす仕事の量が同一であることをを理解する。
    ・荷重変位曲線で表せる面積がエネルギーであることを理解する。
    ・Newmarkのエネルギー吸収理論を理解する
 

カリキュラム指導例

H201-    - 4
   訓練分野    居住系  訓練コース  建築物における地震応答解析技術
6.モデル建築物における解析実習 (2)荷重変位曲線と履歴減衰
    ・代表的な構造形態(S,RC等)と履歴特性との関係について理解する。

(3)非線形復元力モデルと構造種別特性
    ・曲線型、折れ線型、弾塑性型、バイリニア型、トリリニア型の適当手法について理解する。
    ・トリリニア型の特性とRC造やSRC造の構造特性について確認し、トリリニア型上でのコンクリートのひび割れ発生荷重、鉄筋あるいは鉄骨の降伏点荷重との関係を理解する。

(4)増分運動方程式とシミュレーション
    ・地震応答に関する運動方程式について増分線形加速度法を習得する。
    ・増分運動方程式の解析への適用と応答値の分析評価技法について理解する。

(1)剛性マトリックスの作成
    ・一般的モデル(構造設計基準)からの剛性マトリックス作成手法を習得する。

(2)質量マトリックスの作成
    ・一般的モデル(構造設計基準)からの質量マトリックス作成手法を習得する。

(3)減衰理論と減衰マトリックス
    ・一般的モデル(構造設計基準)からの減衰理論と減衰マトリックス作成手法を習得する。

(4)解析結果の評価・分析
    ・エネルギー吸収の意味について確認する。

(5)まとめ
・レベル1、レベル2等の地震動の意味と応答値との関連について把握する
 

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