本講座は,3講座で成立する「応用製織演習」の一部を構成し,基本的な技術の確認と新規織物の開発手順やその具体化方法を主題としている点を,受講者に十分知らせること.
本講座は,受講者に出来るだけ自由に発言を求め,受講者の創造性を引き出すこと.
無地織物の製作
- 製作工程
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時間:0.5(H)
*指導展開法:無地織物の歴史と種類,種類別の工程の違いについて再認識させる.
- 受講者に,知っている無地織物を挙げてもらい,その名称を板書する.
- OHPで無地織物の技術的変遷をみる.
- 現在生産されている主な無地織物の見本を呈示し,それぞれの特徴について,受講者が感じたことを箇条書きに記してもらう.
- 織物設計
*使用教材:0HP,テキスト
*訓練時間:2(H)
*指導展開法:織物設計には,見本と同様なものを設計する場合,見本の一部を変えて設計する場合,見本の制約を受けず新規に設計する場合の3方法があることを具体的に説明する.
- 設計条件を説明する.
- クレ-プデシンを例に,用途に応じて求められるテクスチャ-の違い,経糸・緯糸の種類,太さ,撚り数,経糸・緯糸の密度,織物の組織,織物の仕上げ方法の順に順次検討する.
- 求められるテクスチャ-の違いについて,受講者各人がどのような方法で具体化するかをまとめて発表してもらい,その結果を検討する.
- 撚糸の工程
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時問:0.5(H)
*指導展開法:乾式撚糸機による撚糸の工程をOHPで呈示する.
- 撚糸機の構造
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時問:1(H)
*指導展開法:乾式撚糸機の構造と各部の機械要素をOHPで呈示する.
- 撚糸機の取扱いと撚糸手順
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時間:1(H)
*指導展開法:乾式撚糸機の取扱い方法と撚糸手順ならびに注意事項を作業分解票に記入し,作業分解票に従って実習する.
- 乾式撚糸機の取扱い方法と注意事項を説明する.
- 撚糸手順と注意事項を説明する.
紋織物の製作
- 製作工程
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時間:0.5(H)
*指導展開法:紋織物の歴史と種類,品種別の工程の違いについて再認識させる.
- 受講者に,知っている紋織物を挙げてもらい,その名称を板書する.
- 現在生産されている主な紋織物の見本を呈示し,それぞれの特徴について,受講者が感じたことを箇条書きに記してもらう.
- 織物設計
*使用教材:0HP,テキスト
*訓練時間:3(H)
*指導展開法:紋織物の設計には,織物の組織,地組織,紋組織,配色,特別装置などの十分な知識と把握が必要であることを具体的に説明する.
- 設計条件と製織環境を説明する.
- ブロケ-ドを例に,用途に応じて求められる配色,地組織・紋組織の種類と組合せ,経糸・緯糸の種類,太さ,撚り数,経糸・緯糸の密度,織物の仕上げ方法の順に検討する.
- 求められるテクスチャ-の違いについて,受講者各人がどのような方法で具体化するかをまとめて発表してもらい,その結果を検討する.
- 柄情報の作成
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時問:2(H)
*指導展開法:伝統的な柄,現代の柄と流行についてOHPで呈示する.
- ブロケ-ドを例に,用途や季節,性別,年齢,TPOに応じた柄の選定方法を説明する.
- 組織情報の作成
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時問:3(H)
*指導展開法:選定した柄を最大限に織物の表面に表現するための組織の組合せをOHPで呈示する.
- 組織の種類と地組織・紋組織の組合せを紹介・検討する.
- 組織を具体化するための特別装置を紹介・検討する.
- 柄と組織の組合せについて,受講者各人がどのような組合せを選択するかを発表してもらい,その結果を検討する.
- 紋彫り指図書の作成
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時間:0.5(H)
*指導展開法:決定した柄情報と組織情報を,紋紙に移すための方法をOHPで呈示する.
- 紋彫り指図書の作成方法を説明する.
- 指図書の作成にあたっての注意事項を説明する.
- 紋彫り準備
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時間:1(H)
*指導展開法:紋紙への番号印捺,紋紙の分類と彫る順序をOHPで呈示し,再認識させる.
- 紋彫り
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時間:1(H)
*指導展開法:ピアノマシンを用いた紋彫りの方法をOHPで呈示する.
- ピアノマシンを用いて紋彫りを実習しながら,細部の注意点を説明する.
織物の仕上げ
- 織物の精練
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時間:1(H)
*指導展開法:製織後の織物の仕上げ・加工方法の概要および品種の違いによる加工方法の違いについて再認識させる.
- 仕上げ・加工方法の選択ミスとテクスチャ-の違いについて説明する.
- 仕上げ・加工を終えた織物の見本を呈示し,それぞれの特徴について,受講者が感じたことを箇条書きに記してもらう.
- 精練漂白剤
*使用教材:OHP,テキスト
*訓練時間:1(H)
*指導展開法:仕上げ・加工に使用する精練漂白剤について,種類と性能を再認識させる.
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