教材名 イントラネット構築のための基本技法
教材名2
教材ID 43
教材作成者名 二瓶 裕之
教材作成日 1998-01-16
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 情報・通信系
業種名 情報サービス業
職務名 ネットワークエンジニアリング、システム運用管理
職務構成名 情報システム利用技術
区分名 教材
職業名 システムエンジニア
 イントラネット構築のための基本技法指導案


イ.使用機材・資材一覧
イントラネットシステム一式 (別紙図1参照)
補助教材CDテキスト
XGA対応液晶プロジェクタ
スクリーン

ロ.セミナー開始準備事項
 ●下記の4種類のサービスを提供しうるサーバを起動すること
  1. Windows NT Server 4.0上でInternet Information Server 3.0 (以下IIS 3.0 とする) を起動し,HTMLデータが公開できるようにする.ここで,インターネットサービスマネージャにより,エイリアスの指定をすること.
  2. Windows NT Server 4.0上でIIS 3.0を起動し,動的データアクセスができるようにする.ここで,Windows NT Server 4.0にService Pack 3が追加されていることを確認すること.また,上記サーバと同様に,インターネットサービスマネージャにより,エイリアスの指定をする.次に,Front Page 97のFront Page Webを設定すること.更に,ODBCにより,Microsoft Accessドライバのシステムデータソースを設定し,アクセスのテーブル,クエリー,フォームなどが,Active Server Pagesにより閲覧可能にしておくこと.
  3. Windows 95上で,Personal Web Serverにより,動的データアクセスができるようにする.ここで,Front Page 97のFront Page Webを設定すること.
  4. Windows 95上で,Borland Web Serverを起動し,動的データアクセスができるようにする.
 ●下記の4種類のサービスを提供しうるクライアントを,受講生分起動すること
  1. HTMLブラウザが利用可能な環境とすること
  2. Microsoft PowerPoint Animation Player for Active Xが追加されていること
    Microsoft PowerPoint Animation Player for Active Xは,Microsoft社のサイトより無償でダウンロードが可能
  3. 各種のサーバの共有フォルダにアクセス可能な環境とすること.
  4. Front Page 97により,サーバのFront Page Webにリモートアクセスできるように設定すること.
 ●その他
  1. 各クライアントと各サーバには,TCP/IPの設定をしておくこと.
  2. 各サーバにおいては,種々のコンテンツをあらかじめ作成しておき,静的データならびに動的データの送受信が可能な環境を提供しておくこと.公開するデータの参考例は,CDテキスト内に保存されている.
  3. CDテキストを,受講生分用意すること.

ハ.セミナー項目と経過時間の例

下記の経過時間は,参考例であり,実際のセミナー実施時には,セミナー受講生の方のレベルを勘案しつつ,適時最適な時間設定をすること.
【1日目】
第1節 イントラネットの概要
第2節 イントラネットの構築
●第一日目 午前前半の部 9:00~10:30(適時休憩すること)

【概要】
 午前前半の部では,まず,セミナーを開催する施設の紹介と,セミナーを受講するにあたっての諸注意について,受講生の方に伝えること.次に,セミナー室のネットワーク構成とその取り扱い方法について簡単に説明すること.また,ここで,受講生のWindows NT/95に関する知識を推し量ること.OSやブラウザ等の基本操作をご存じない受講生がいらっしゃる場合には,この時点で,その操作性等について簡単に説明すること.

【手順】
・ [40分間] 種々の紹介と諸注意
 ・施設の紹介
手洗い,食堂,休憩室,等の説明を行うこと.
 ・セミナー室の紹介
 ・講師の紹介
指導教官の専門分野などに関して説明すること.但し,冗長にならない程度に注意すること.
 ・セミナーの紹介
CDテキストエwebエetextエactivexエsec0-0.htmに相当するプレゼンテーションにより,今回のセミナー日程の予定などを説明すること.以下,CDテキストのコンテンツを利用する場合には,各クライアントでの表示の外に,必ず,教官用クライアントの画面を,スクリーン上に写すこと.
・ [40分間] セミナー室のネットワーク構成
 ・C/Sシステムについて
別紙図1のシステムシステム構成図に相当するものをあらかじめ作成しておき,ここで,プレゼンテーションすること.
 ・Windows NT/95について
Microsoft社のインターネットサイト等を利用することも考えられる.
●第一日目 午前後半の部 10:45~12:00(適時休憩すること)

【概要】
 午前後半の部では,まず、イントラネットの概要を学ぶことを目的とする。ここでは、セミナー室において公開されている、種々のWebを御覧いただき、インターネット・イントラネットを用いた情報公開の意義について討論すること.また,指導教官の専門分野などに関するインターネットサイトがある場合には,そのサイトから発信される情報に対する,指導教官自身の情報の活用例を説明すること.更には,Windowsシステム以外に,もし他のシステム(UNIX, Mac等)がある場合には,FTPやTelnet等の簡単な操作を具体的に説明すること.

【手順】
・ [20分間] イントラネットの概要
 ・構築と活用に関するプレゼンテーション
CDテキストエwebエetextエactivexエsec1-1.htmに相当するプレゼンテーションにより,インターネットの歴史等を解説し,現在のイントラネット技術に関する話題を解説する.
・ [30分間] イントラネットの活用例
 ・企業・大学・研究所などの活用例
指導教官の専門分野などに関するインターネットサイトを例とすること.
 ・セミナー室における活用例
CDテキストエwebエetextエsec1-2.htmからリンクされるサイト等を用いて,セミナー室における活用例を解説する.ここでは,特に,CDテキストエwebエetextエactivexエsec1-2-1.htmに相当するプレゼンテーションをあらかじめ作成しておき,それを利用することが望ましい.
・ [30分間] イントラネットの利用
 ・データの送受信
セミナー開始準備事項に記載した4種類のサービスを提供するサーバにアクセスし,ブラウザからのデータ送受信を体験していただくこと.また,データ送信後には,サーバに蓄積される,これらのデータをサーバから表示すること.
 ・Windowsからの利用
 ・UNIXからの利用
 ・MacOSからの利用
種々のOSから,イントラネットへのアクセスを体験していただくこと.これらのOSが無い場合には,省略してよいと思われる.
●第一日目 午後前半の部 13:00~14:30(適時休憩すること)

【概要】
 午後前半の部では,まず,イントラネット構築に必要とされるハードウェアの基本設定について解説すること.また,セミナー室の機器を用いて,実践的イントラネットシステムを構築する技法を解説すること.さらにここでは,種々のクライアント/サーバ機を設定することにより,受講者の目的とするイントラネットシステムにはどのような機種選択が必要とされるのか,などの最先端の情報を伝えること.

【手順】
・ [20分間] イントラネット構築の概要
 ・ハードウェアとソフトウェアの設定
CDテキストエwebエetextエactivexエsec2-1.htm相当のプレゼンテーションを利用して,イントラネットを構築するために必要とされるハードウェア・ソフトウェアについての基礎知識について解説すること.
・ [40分間] クライアント/サーバの設置例の紹介
 ・サーバ機の選択と設置
 ・クライアント機の選択と接続
 ・最適なクライアント/サーバ機を選択するための知識
CDテキストエwebエetextエsec2-1.htm相当のハードウェア一覧を利用し,最適なクライアント/サーバ機を選択する方法を解説すること.ここでは,特に,コンピュータメーカなどの外部サーバにアクセスし,最先端の機器情報なども織り交ぜながら解説することが必要となる.
・ [20分間] ネットワーク部の構成
 ・LANカード,ケーブル,HUBの選択と設置
●第一日目 午後後半の部 14:45~16:00(適時休憩すること)

【概要】
 午後前半の部では,まず,イントラネットを構築するために必要とされるソフトウェアの設定方法について解説すること.さらにここでは,種々のサーバソフトを設定することにより,受講者の目的とするイントラネットシステムにはどのようなソフトウェア選択が必要とされるのか,などの最先端の情報を伝えること.

【手順】
・ [40分間] サーバの設定
 ・サーバに必要とされるソフトウェア群について
CDテキストエwebエetextエactivexエsec2-2.htm相当のプレゼンテーションによりLANを構築するために必要とされる基礎知識を解説すること.
 ・Windows NT Serverのアカウントとグループの設定
受講生全員のアカウントを設定すること.また,受講生を幾つかグループに分けて,各グループ毎に,異なる権限を設定し,その相違点について確認すること.
 ・IIS 3.0の設定
各受講生毎に,エイリアスの指定を行うこと.以下,ファイルの転送先は,ここで設定した各受講生固有のエイリアスとなることを,受講生に伝えること.
 ・Personal Web Serverの設定
 ・最適なソフトウェアを選択するための知識
ここでは,ソフトウェア関連会社などの外部サーバにアクセスし,最先端のソフトウェア情報なども織り交ぜながら解説することが必要となる.
・ [40分間] クライアントの設定
 ・クライアントに必要とされるソフトウェア群について
 ・Windows NT Workstationの設定
 ・Windows 95の設定
 ・ブラウザの設定
 ・メールの設定
●第一日目における全般的注意事項
 全般的に,解説が多くなるが,一方的な講義は極力割けること.つねに,受講者の方との意志疎通を密にし,受講生が最も求めていることを推し量ること.また,コンピュータのハードウェア・ソフトウェアに関する最新情報は,各メーカが提供するサイトなどを積極的に活用しながら,解説すること.なお,CDテキストには,これらの種々のサイトへのリンクが設けられている.

【2 日目】
第3節 静的データの発信
●第二日目 午前の部 9:00~12:00(適時休憩すること)

【概要】
 午前の部では,静的データ発信のうち,主に,文書データの発信方法について,具体的なデータを受講生の方に作成していただきながら,その技法を修得していただくようにすること.なお,時間が比較的長いので,適時,休憩時間を取ること.また,データ作成においては,受講生間の作業の進行状況等が,著しく異なることが多いので,時間配分を十分に配慮すること.

【手順】
・ [20分間] HTML概要
 ・HTML解説サイトの閲覧
CDテキストエwebエetextエsec3-1.htmに記載されるサイト,特に, http://www.sisnet.or.jp/sis/express/express2/home1.htmを参考にして,HTMLの概要について解説すること.
・ [2時間程度] HTMLファイルの作成
 ・文書形式のHTMLファイル
 ・画像ファイルの作成と添付
CDテキストエwebエetextエsec3-2.htmに記載されるソフトウェアなどを用いて,文書形式のHTMLファイルを作成すること.種々のソフトウェアにおける操作方法などは,あらかじめ,対応するマニュアル等を用いて十分に修得しておくこと.なお,作成データは,CDテキストに保存されている種々のHTMLファイル相当のデータとする.ここで,一般的には,自己紹介のデータなどを作成作成していただくことが多いが,作成データの種別に関しては,特に制限をしない.
・ [20分間] ファイルの転送
 ・FTPによる転送
受講生は,各々,固有のエイリアスに対して転送していただくこと.
 ・ブラウザからのリンクの確認
●第二日目 午後の部 13:00~16:00(適時休憩すること)

【概要】
 午後の部では,静的データ発信のうち,主に,ワークシート形式とプレゼンテーション形式のデータの発信方法について,具体的なデータを受講生の方に作成していただきながら,その技法を修得していただくようにすること.

【手順】
・ [2時間程度] HTMLファイルの作成
 ・ワークシート形式のHTMLファイル
 ・プレゼンテーション形式のHTMLファイル
ワークシート形式のHTMLファイルは,MS Excel等で, プレゼンテーション形式のHTMLファイルは,MS PowerPoint等で作成する.種々のソフトウェアにおける操作方法などは,あらかじめ,対応するマニュアル等を用いて十分に修得しておくこと.なお,作成データは,CDテキストに保存されている種々のHTMLファイルならびに,PPZファイル相当のデータとする.
・ [40分] ファイルの転送
 ・FTPによる転送
 ・ブラウザによるリンクの確認
 ・受講生間のリンクの設定とその確認
●第二日目における全般的注意事項
 全般的に,ファイル作成作業が多くなる.この場合,受講生の進路の差が著しく生じる可能性があるので,配慮が必要である.また,HTMLファイルを作成するソフトウェアには,上記以外にも多くの種類があるので,最適なソフトウェアを選択すること.

【3日目】
第4節 動的データアクセス
●第三日目 午前前半の部 9:00~10:30(適時休憩すること)

【概要】
 午前前半の部では,動的データアクセスができるサーバを構築する為に必要とされる技術解説から始めること.また,目的別に構成された,種々のサーバに関する解説を行うこと.さらに,アンケート収集サーバ,データベースサーバなどの具体的目的を持って,サーバを構築すること.

【手順】
・ [50分] 動的データアクセスのための基礎知識
 ・動的データアクセスに関するプレゼンテーション
CDテキストエwebエetextエactivexエsec4-1.htmに相当するプレゼンテーションにより,イントラネット上で動的データアクセスのために必要とされる基礎知識について解説すること.
 ・サーバ構築例
CDテキストエwebエetextエsec4-1.htmにより,動的データの公開を可能とするサーバの構築方法等を解説すること.特に,ここでは,種々の外部サイトを活用し,最先端の技術紹介ができるようにすること.
・ [30分] 動的データアクセス可能なサーバの構築
 ・Front Page Webへのインポート
受講生毎のエイリアスを,各々,Front Page Webへインポートする.
 ・IntraBuilderの構築
Borland Web Serverを起動し,IntraBuilderサーバを構築する.
●第三日目 午前後半の部 10:45~12:00(適時休憩すること)

【概要】
 午前後半の部では,午後に用いるデータベースを,スタンドアロンの状態で作成する.ここで,データベースは,簡単な構造で良いが,1つ程度のリレーションシップは設定すること.

【手順】
・ [80分] スタンドアロンのデータベースの構築
 ・MS Access 97によるデータベース構築
 ・IntraBuilderによるデータベース構築
種々のデータベースソフトにより,
1. テーブルの設計
2. リレーショナルの設定
3. クエリーの設計
4. フォームとレポートの設計
などを行うこと.なお,作成するデータベースのサンプルとして,MS Access 97により作成したデータベースがCDテキストエaccessエref97.mdbに保存されている.IntraBuilderに関しても,これと同様のデータベースを作成すること.また,種々のデータベースソフトの操作方法は,CDテキストエエwebエetextエsec4-2.htmに記載されている種々のサイトを活用すると良いと思われる.
●第三日目 午後の部 13:00~16:00(適時休憩すること)

【概要】
午後の部では,午前中に作成したデータベースを,イントラネット上で公開できるようにすること.ここでは,MS Access 97やBorland IntraBuilderなどの種々のデータベースソフトを活用し,各受講生に対する最適なシステムを提案できるようにすること.

【手順】
・ [60分] イントラネット上でのデータベース操作
 ・Accessによるデータベースのイントラネット上への公開
ODBC, ASP (Active Server Pages) 等についての概略などを簡単に説明すること.ここで,CDテキストエエwebエetextエsec4-3.htmに記載されているMicrosoft社等のサイトを活用すると良いと思われる.
 ・IntraBuilderによるデータベースのイントラネット上への公開
JavaScript 等についての概略などを簡単に説明すること.ここで,CDテキストエエwebエetextエsec4-3.htmに記載されているBorland社等のサイトを活用すると良いと思われる.
・ [60分] メインシートの設計
 ・HTMLによるメインシートの作成
Formなどを活用し,データベースサイトのホームページを作成する.なお,ASPファイルは,Front Page 97により編集すること.なお,作成するデータベースサイトのサンプルが,CDテキストエaccessエdefault.htmからリンクされている.なお,このサイトにアクセスするためには,ASPが起動されODBCが適切に設定されているサーバに,サンプルファイルが保存されていなければならない.
 ・データベースシートへのリンク
 ・データの送受信
作成したデータベースシートから,実際にデータを送受信すること.さらに,送信されたデータが,サーバに蓄積される状況を解説すること.
・ [30分] まとめ
今回のセミナーで修得した内容をまとめること.ここでもまた,受講生の方と議論し,イントラネットにおけるデータ公開によりもたらされるメリット・デメリットなどについて考察すること.
●第三日目における全般的注意事項
 動的データの送受信を行うには,比較的新しい情報処理技術が必要とされる.この場合,これらの技術が,今後も変更されることも多いにありうるので,これらの技術動向も踏まえた上で,セミナーを展開すること.セミナーの最後では,受講生と,イントラネットの未来像などに関する議論を行うのも良い.

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