教材名 PICによる自走ロボット
教材名2
教材ID 71
教材作成者名 平松 重巳; 佐 藤 一 晃
教材作成日 1997-03-24
改訂情報 第3版
ジャンル名 高度教材
分野名 電気・電子系
業種名 機械製造業
職務名 自動化技術
職務構成名 制御技術の展開
区分名 教材
職業名 機械技術者
 指導案


イ.使用機材・資材一覧
シャーシ取り付け部品
No 品   名 規格・型番 数量 備   考
1 シャーシ本体 120×205×t1.5 1 アルミ
2 上面シャーシ 120×165×t1.5 1 アルミ
3 ギヤボックス ITEM 70097 1 モーター付き TAMIYA
4 タイヤ ITEM 70099 1 TAMIYA タイヤ2個入り
5 キャスター 高さ35mm
6 マイクロスイッチ 形D2MSL13(オムロン)
又はAH324661(松下)
2 衝突防止用,荷物検出用
7 マイクロスイッチ 形D2MSL(オムロン)
又はAH3226(松下)
2 ワーク台検出用
9 プリント基板 70×95 1 制御回路用
10 プリント基板 15×70 1 路面センサー設置用
11 電池ボックス 単三2本直列用 1 スナップ端子
12 電池押さえ板 20×45×t1.5 1 アルミ
13 電池押さえ板 20×65×t1.5 1 アルミ
14 スペーサー φ6×10 φ3.2穴 4
15 スペーサー φ6×20 φ3.2穴 2
16 スペーサー φ8×40 M3タップ付 4
17 ねじ、ナット類 必要数


プリント基板取り付け部品
No 品   名 記  号 規格・型番 数量 備   考
1 三端子レギュレータ IC1 7805 1 5[V],1[A]
2 ワンチップマイコン IC2 PIC16F84-10 1
3 トランジスタ Tr1,2,3,5,7,9 2SC1815 6 Icmax:150[mA]
4 Tr4,6,8 2SD880 又は
2SC2553
3 Icmax:3[A]以上
5 ダイオード D1 1S1588 3
6 発光ダイオード LED1 TLY113 1 黄色
7 LED2 TLR113 1 赤色
8 コンデンサ C1 0.47[μF] 1 フィルム
9 C2,4 0.1[μF] 2 セラミック
10 C3 100[pF] 1
11 C5 0.047[μF] 1
12 固定抵抗器 R1,3 50[KΩ]~680[KΩ 1 炭素皮膜
13 R2,4 10[KΩ] 1/4[W] 2
14 R5 4.99[KΩ]1/4[W] 1 金属皮膜
15 R6 100[KΩ] 1/4[W] 1 炭素皮膜
16 R7,11 1[KΩ] 1/4[W] 2
17 R8,R9,R10 2~10[KΩ] 1/4W 3
18 R12,13 360[Ω] 1/4[W] 2
19 半固定抵抗器 VR1,VR2 50[KΩ]~1[MΩ] 2
20 ミニトグルスイッチ SW1 3P×2 1
21 押しボタンスイッチ SW2 SKHH 1 アルプス
22 Cソケット 18ピン 1
23 はとめラグ端子 18
24 ジャンパー線 J1 錫メッキ線 0.6 20cm


その他の部品(消耗品を含む)
No 品   名 規格・型番 数量 備   考
1 ビニル電線 0.3 必要量 赤、黒、黄、白、青
2 インシュロック 20
3 はんだ RH-60-0.8 必要量
4 感光基板 12K 1 サンハヤト
5 現像液 12K用 必要量 サンハヤト
6 エッチング液 必要量 含廃液処理代金
7 フラックス 必要量
8 フロッピーディスク 2
9 プリンタ用紙 必要量
10 プリンタ消耗品 必要量 インク、トナーなど
11 OHPシート 必要量

教材費、消耗品代を含めて一人当たり約8,000円の材料費が必要となる。

ロ.訓練事前準備項目
訓練時間が限られていることからシャーシとプリント基板についてはあらかじめ準備をしておく必要がある。
1.シャーシ関係の製作
 シャーシ本体と上面シャーシについては当センター人材高度化支援事業の認定団体である、機青連の傘下企業に依頼し、安価にて作成していただいた。 電池押さえについては当センターで作成した。
2.プリント基板の製作
  感光基板を使用し、事前に作成している。
3.走行路の作成
 自走ロボットが走行する路面を作成する。A0程度の大きさの用紙に黒いビニルテープを貼り付けて作成する。
4.命令確認用のプログラムを入力したフロッピーディスク


ハ.訓練項目と訓練経過時間

訓 練 項 目 ペーシ 日数 時間/累計
Ⅰ.PIC16F84の電気特性 1 初 日 1 / 1
Ⅰ-1.ワンチップマイコン PICシリーズ 1    
(1)ワンチップマイコン 1    
(2)PICシリーズ 1    
Ⅰ-2.PICF84の電気的特性 2 1 / 2
(1)特徴 2    
(2)ピン配置と機能 2    
(3)I/Oピン 3    
(4)オシレータ回路(クロック回路) 4    
(5)リセット回路 5    
Ⅱ.自走ロボットの設計・製作 6   1 / 3
Ⅱ-1.自走ロボットの模型の仕様 6    
(1)自走ロボットがなすべき事 6    
(2)自走ロボットのための条件 6    
(3)自走ロボットの移動・進路変更方法 6    
(4)自走ロボットの車輪数 6    
(5)駆動装置(アクチュエータの選択) 6    
(6)ギヤボックス(動力伝達系) 7    
(7)センサー 7    
(8)その他の留意点 7    
Ⅱ-2.駆動部品の組立て・組み込み 8   1.5/ 4.5
作業Ⅱ-1.駆動部品の組み込み 9    
Ⅲ-3.アクチューエーター回路 10   1.5/ 6
(1)ON・OFF制御の基本回路 10    
(2)ダーリントン接続 10    
(3)モータの速度制御 10    
       
実験Ⅱ-1.モータ負荷電流の測定 11 2日目 1 / 7
実験Ⅱ-2.アクチュエーター回路の設計 11    
実験Ⅱ-3.麦球点灯回路の設計 12    
Ⅱ-4.センサ回路 13   0.5/ 7.5
(1)接点関係センサー回路 13    
実験Ⅱ"-4.接点関係センサー回路の動作確認 14    
(2)路面検出用センサー(CdS) 14   1 / 8.5
実験Ⅱ-5.路面検出用センサー基板の製作と測定 15    
実験Ⅱ-6.路面検出用センサー回路の設計 17   1 / 9.5
Ⅱ-5.自走ロボットコントロールボード 18   1 /10.5
(1)電源回路 18    
(2)オシレータ回路 19    
(3)センサーの接続 19    
(4)アクチュエータ関係の接続 19    
(5)コントロールボード回路図 20    
作業Ⅱ-2.コントロールボードの組立て 21   1.5/12
       
作業Ⅱ-3.自走ロボットの組立て 24 3日目 │ 2 /14
Ⅲ.PIC16F84 25   2 /16
Ⅲ-1.PIC16F84アーキテクチャ 25    
(1)ハーバードアーキテクチャ 25    
(2)RISC(命令サイクル) 25    
(3)プログラムメモリ 26    
(4)スタック 26    
(5)論理演算ユニット 26
(6)Wレジスタ 26    
(7)レジスタファイル 27    
(8)割込み 27    
(9)コンフィグレーションヒューズ 28    
Ⅲ-2.コマンド 29    
(1)命令セットの概要 29    
(2)命令一覧 29
Ⅳ .PICのプログラミング 30   1 /17
Ⅳ-1.開発環境 30    
(1)使用ソフトウェア 30    
(2)使用ハードウェア 30    
Ⅳ-2.チュートリアル 31    
(1)MPLAB の起動 31    
(2)シミュレータの設定 31    
(3)プロジェクトの作成 34    
(4)ソースファイルの作成 36    
(5)アセンブル 48    
(6)シミュレーティング 39    
(7)プロジェクトの保存と終了 41    
Ⅳ-3.各種命令の動作確認 43   4 /21
(1)転送命令 43    
(2)算術演算命令 44
       
(3)論理演算命令 45 4日目  
(4)ビット操作命令 46
(5)ローテート命令 47
(6)交換命令 48    
(7)スキップ命令 49    
(8)サブルーチン命令 50    
(9)その他の命令 51    
Ⅳ-4.プログラミング(書き込み)チュートリアル 52   1 /22
(1)ファイルの作成 52    
(2)PICSTART Plus の接続確認 53
(3)デバイスへのプログラミング(書き込み) 54
(4)動作確認 55    
Ⅴ.自走ロボットのプログラミング 56   4 /26
Ⅴ-1.入出力プログラム 56    
(1)入力プログラミング手順 56    
       
(2)出力プログラミング手順 57 5日目  
課題1 57    
Ⅴ-2.割込み 58   4 /30
(1)割込手順 58    
課題2 58    


【指導展開法】
1.指導上のポイント
(1)一般のCPUを説明するときにアーキテクチャーから入って行くわけですが、このセミナーでは物作りを通した中でPICを学ぼうと言う考えから電気的特性を先に取り上げています。その辺の説明を十分にする必要があります。
(2)PICはワンチップマイコンであると同時にRISCチップです。ワンチップマイコンの概念、RISCチップの概念を説明した上で、PICについて述べなければなりません。
(3)PICはメーカーではマイクロコントローラーと呼んでいるように機能的には限られた物であることも忘れてはなりません。 (4)電子回路についてはこのテキストで取り上げた以外にもたくさん考えられますので、受講生から質問があれば答えるようにします。
(5)受講生は、開発・設計の部門の方を対象にしていますので、実際に組立を行っていない方が多く来られます。組立技法についても技能検定「電子機器組立2級」程度の完成度になるように指導します。

2.受講生の反応
平成9年5月12日から16日に行ったセミナーでは8人の受講者があり、良好の反応が返ってきた。代表的な反応は以下のようである。
(1)新しい素子なので早速上司に提言して使いたい。
(2)今まで、開発・設計ばかりだったが、物作りの喜びを味わえて良かった。
(3)PICと他のCPUを組み合わせた講座もお願いしたい。

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