教材名 Windows環境での計測制御技術
教材名2
教材ID 74
教材作成者名 仁部 比斗史
教材作成日 1996-09-01
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 電気・電子系
業種名 電気・電子部品製造業
職務名 電気・電子測定・検査・試験
職務構成名 自動計測技術
区分名 教材
職業名 電気技術者
Windows環境での計測制御技術指導案指導案


イ.使用機材・資材一覧
パソコン
DOS/V(SONY QL-50)、CPU:486 66MHz以上
AD・DAボード
DT31-EZ(Data TRANSRATION社),Windows対応製品
信号発信器
正弦波0.1Hz~100kHz
オシロスコープ
アナログ方式可(10kHz程度の帯域)
 
ソフトウエア
Visual Basic Ver4 16ビット版
Visual C++ Ver1.51、Ver4.0
Excel Ver7
MATLAB Ver4.2c
OSはWindows95
 
器工具
ドライバーセット
 
テキスト及びボードの取り扱い説明書一式及びボード付属のドライバソフト等

ロ.訓練事前準備項目
1.テキスト:原稿から印刷製本
 
2.補助教材:VBで作成したオシロスコープ・プログラム
教室のパソコンがLANで接続されている場合は、サーバーに保存しておく。
LAN接続されていない場合はフロッピーディスクにて配布する。
3.パソコン:1つの机に2人掛けの場合を想定
前の白版に向かって左側のパソコンから、AD・DAボードをはずして、デバイスドライバも削除しておく。
ボードのインストールは片側のパソコンに対して行う。
全数インストール作業を行うと、何人か失敗した場合に収拾がつかなくなる恐れがあるからである。
ボード付属のドライバソフトとユーティリティソフトも準備。また、ボードに接続するフラットケーブルと端子板も準備。

ハ.訓練項目と訓練経過時間

【第1日】

[15分]
 ・挨拶・自己紹介・諸注意
 ・コース内容の概要を説明
 ・受講者のプログラミング経験と計測制御システムについての要望等を聞く
  • この情報に基づいて、プログラミングの説明方法等を考慮する。
[1時間15分]
テキスト1-1ページ
・パソコンベースの計測制御システムの概要を説明
・データ収集ボードの選定上の注意点を解説する
  • 図等を書いて、できるだけ詳細に説明する
  • バッファ機能については、パソコンのDMA転送についても解説する
  • Windowsへの対応ソフト(OCX,サンプルプログラム)を重視
[15分]休憩

[1時間15分]
テキスト1-2~1-7ページ
・AD・DAボードのインストールを行う
  • まだ使用ボードがプラグ&プレイに対応していないので手動設定が必要
・パソコンのシステム資源(IRQ、DMA、I/Oアドレス)を解説
・システムのプロパティで、システム資源(リソース)を確認する
  • リソースが衝突している場合には、ボードの設定を変更する
・片側のパソコンに対して、実際にカバーを開けて、インストールする
  • カバーを開けるときには、電源ケーブルを抜くこと
[1時間]休憩

[1時間15分]
テキスト1-8~1-11ページ
・ボード付属の計測プログラム(Sampler)をインストール
・信号発信器から正弦波等を出力させて、計測の実習を行う
  • サンプリングレートの半分が理論上の最大測定周波数であるので、その限界を超えると折り畳み周波数成分となって測定されることも確認する
・結線方式の説明、複数チャンネル測定、FFT測定を行う

[15分]休憩

[1時間30分]
テキスト2-1~2-2ページ
・Visual Basic(VB)によるプログラミング方法の説明
  • テキストには例題等は記載されていないので、適宜小課題を提示する補助教材のオシロスコープ・プログラム程度を理解する事を目標とするので、コマンドボタン、ラベル、テキスト、スピンボタン等の基本的なコントロールの使用方法と、Windowsプログラミングではイベント・ドリブンの概念が必要となるので、DOSプログラミングとのちがいも解説する


【第2日】

[1時間30分]
テキスト2-3~2-8ページ
・VBでのグラフィック描画について、解説と実習を行う
  • フォーム内部のグラフィック単位は、ピクセルにしたほうがDOSの感覚でプログラミングできると思われる
・LineやPsetメソッドを実際に使用した課題を提示する
・Windows APIの呼び出し方を説明して、APIでグラフィック描画を行ってもらう
  • APIを直接呼び出すと、エラーでVBがクラッシュする事が考えられるので、プログラムの実行前に必ず保存してもらうこと
[15分]休憩

[1時間15分]
テキスト2-9~2-10ページ
・計測制御には欠かせないタイマー機能について実習する
  • VB標準のタイマーについても実際に使用してみて、精度と信頼性がないことを実感してもらう
・マルチメディア用の高精度タイマーAPIを使用してみて、ミリ秒単位の精度があることを確認する
  • Printメソッドで、測定したタイムをフォームに出力すると確認できる。遅いマシンだと、測定とPrintを同時に行うと数ミリ秒かかってしまうので、配列変数に100点ほど測定データを格納後、Printしたほうが良い

[1時間]休憩

[1時間30分]
 ・オシロスコープ・プログラムの説明
  • 基本的な技術はこれまでで説明してきているので、実際にAD・DAボードを呼び出す方法を重点的に説明する
  • ボードのオプションとして販売されているVB用のカスタムコントロールの使い方を、付属のサンプルプログラムを例にとって解説する

[15分]休憩

[1時間15分]
テキスト2-11~2-14
・DLLの作成方法の説明
  • 16ビット版と32ビット版の両方をテキストに記載してあるので、必要に応じて、どちらかを実習してもらう
    時間の余裕のある人には両方とも実習してもらっても良い


【第3日】

[1時間15分]
テキスト2-14~2-15ページ
・昨日の続きと、VBからの呼び出しの実習を行う
  • パソコンのボリューム設定によってはBEEP音が聞き取りにくい場合があるので、注意が必要
  • 16ビット版と32ビット版の両方を実習する場合には、間にパソコンをリセットしないと動作不良になる場合がある

[15分]休憩

[1時間30分]
テキスト3-1~3-7ページ
・表計算ソフト(Excel)によるデータ処理
・Excelの基本的な使用方法とグラフ作成の実習
・分析ツールの利用方法、近似曲線の追加
・ファイルによるデータの読み込み
  • 昨日のオシロスコープ・プログラムに測定データのSAVE機能を追加形式のテキストファイルで保存する
    コモンコントロールを使用して、ファイル名の選択機能の付加も可能

[1時間]休憩

[1時間15分]
テキスト3-7~3-9ページ
・VBAによるExcelの起動とデータの転送
  • オシロスコープ・プログラムにExcelを起動して、測定データをワークシートへ転送する機能を追加
  • 3-8ページの方法は、セルに値を1個毎代入しているため遅いので機能確認後、クリップボードを利用して1度にデータをコピー・ペーストする方法に変更する

[15分]
 ・AD・DAボードのアンインストール
  • 片側のパソコンからボードのデバイス・ドライバのアンインストールと、ボードの除去を行う

[15分]休憩

[1時間15分]
テキスト4-1~4-3ページ
・MATLAB/SIMULINKによる制御システムの構築例を紹介
  • MATLABの簡単な説明を行い、講師用のマシンで実際のシステム構築例をデモンストレーションする
    興味のある方については、この制御システムを使用するセミナーの案内

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