教材名 液晶デイスプレイ製造
教材名2
教材ID 220
教材作成者名 市田憲治
教材作成日 1999-01-11
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 電気・電子系
業種名 電気・電子部品製造業
職務名 電子機器、表示デバイス設計・製造
職務構成名 電子デバイス設計・製造
区分名 教材
職業名 電気技術者
指導案

 


       使  用  教  材  ・  資  材  一  覧   (1/2)


[教材関係]
・実技関連説明書(1部)  ; ①操作・製作マニュアル Ⅰ.CAD花子9
                           Ⅱ.プロッター
                           Ⅲ.マスク設計

・技術解説用テキスト(3部); ①液晶デイスプレイ製造 [基礎]編
               ②液晶デイスプレイ製造 [設計・製作基準]編   
                ③液晶デイスプレイ製造 [製造管理表]編

 (配布用;各10部コピー、指導員用;各1部OHP用コピー)


[資材関係]
(LCD関係)
・方眼用紙(A4:約40枚、またはB4:約30枚)
・3.5FD(5枚)
・オートマスク(1×6m)
・2.5インチ・マスク乾板(ハイリゾリューション、ASA4:5枚)
・マスク乾板の現像液、定着液(300cc程度)
・ガラス基板(ITO膜付き、3×3cm:10枚)
・純水(約20L)
・窒素ガス(または高圧ドライエアー:150kgf/cm、10L)
・フォトレジスト(ネガタイプ:1~2cc程度)
・現像液、リンス、剥離液(フォトレジストに対応したもの:各150cc程度)
・アセトン、メタノール(各150cc程度)
・ITOエッチング液(濃HCL:20cc、濃HNO:1cc、純水:10cc)
・ポリイミド(2~3cc程度)
・マスキングテープ(プラスチック製、例えばライト・オンテープ等:約40cm)
・スペーサ(5.7μ:0.1g)
・2液形エポキシ系接着剤(遅乾性:少量、速乾性:少量)
・TN液晶(0.1cc程度)
・偏光板(3×2.5cm:10枚)
 

              指 導 案


       使  用  教  材  ・  資  材  一  覧   (2/2)


(駆動回路関係)
・プリント基板(配線パターン付き:5枚)
・IC;
  4069(3個)、4013(1個)、4511(1個)、4030(2個)
・抵抗;
  3M(1個)、2M(1個)、500k(1個)、300k(1個)、200k(1個)、
・コンデンサ;
  0.4μ(3個)、0.1μ(1個)、0.01μ(4個)
・その他;
  小型タクトスイッチ(1個)、半田(適量)、スズメッキ線(0.5Φ:30cm)
  スズメッキ線(1Φ:20cm)、単4乾電池(2個)

 


        訓  練  事  前  準  備  項  目



[LCD駆動回路用プリント基板の作成]

 「液晶デイスプレイ製造 [設計・製作基準]編」の12ページを、OHPフィルム上に2枚コピーを取り、2枚のOHPフィルムを重ねてプリント基板用マスクとする。
 OHPフィルム上の黒色部に光り漏れがある場合は、黒色油性ペンで塗りつぶしておく。
 ポジ型感光剤付きプリント基板に上記マスクを密着させ、5分間程度紫外線で露光した後、現像、水洗を行う。基板を乾燥させた後、45℃程度の塩化第2鉄水溶液中で銅箔のエッチングを行う。
 エッチング後水洗を行い、エタノールで基板表面の感光剤を除去し、水洗後乾燥させて表面保護スプレーをかけておく。
(準備枚数:5枚+予備1枚)



 

              指 導 案


      指    導    項    目


  時     間  


1.導入教育; (1)訓練目標                    (2)LCDの基礎          
                           
 


 9:00~ 9:10
 9:10~10:50

(1日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(1)訓練目標










(2)LCDの基礎






 


・自己紹介                  
・本講座の修了時には、LCDの基礎から構造、製造方法の基本、製造工程の課題等を習得できることを説明 する。             
・「液晶デイスプレイ製造講座」スケジュールを配布し、全体の計画を説明する。          
・実習はグループ単位で行うことを説明し、実習グループ・メンバー表に名前を記入する。
・メンバーの組み合わせは、できるだけ同じ会社単位にする。      
                       
・主教材「液晶デイスプレイ製造」[基礎]編を配布し、内容を説明する。             
・受講者の反応を見て、必要な場合は光学の基礎(光の透過・反射の原理、屈折の原理等)を説明する。  
              


 






OHP

OHP




OHP

OHP
板書



 




 重  要  点


 


・LCDの3要素(液晶による光シャッター機能、偏光板、配向膜)を充分理解させる。
・分極の概念を充分理解させる。


 

              指 導 案


      指    導    項    目


  時     間


1.導入教育; (3)CADの基本操作実習
        (4)LCDの構造・設計基準

 


11:00~12:15
13:00~13:50

(1日目)


 指 導 内 容


     留     意     点


教 材


(3)CADの基本   操作実習









(4)LCDの構造   ・設計基準





 


・副教材「操作・製作マニュアル」を配布し、その中の  「Ⅰ.CAD花子9」に従い、基本操作を一通り行わ せる。
・グリッドの設定は予め行っておく。
  グリッドの種類:「十字」
  グリッドの表示:スナップ
  グリッドの座標:10mm
  グリッド間分割:5 
・疑問点があれば挙手をさせ、個別に対応する。   

・パソコンは昼の休憩時間も自由に使用させる。  

・主教材「液晶デイスプレイ製造」[設計・製作基準]編の3ページまでを説明する。       
・7セグメントで数値を表示できる理由を理解させる。
・副教材「操作・製作マニュアル」、「Ⅰ.CAD花子9」の「Ⅳ パターンの作図」に従い、2ページを参考にして外枠(30×30mm)の20倍図を作画させる。

 


(実習)










OHP


(実習)



 




 重  要  点


 


・20倍に拡大して設計する理由を理解させる。
・配線間隔と歩留まりの関係を理解させる。
・周辺部の余裕の必要性を理解させる。


 

              指 導 案


      指    導    項    目


  時     間


2.表示パターン設計; (1)CAD設計
            

 


14:00~17:45


(1日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(1)CAD設計

















 


・方眼用紙を配布し、「数字(0~9)」として見やすい7セグメントによる表示パターンを各自に設計させる(倍率は20倍)。
・セグメントの形状には条件を付けない。(個人の感性 を重視する。)              
・コピー機で縮小コピーを行い、実寸の表示パターンを認識させる。             
・各グループ内で検討させ、1グループにつき1つの表示パターンに絞り込む。        
・グループ単位で、表示パターンの設計に入る。
・1時間毎に10分間の休憩を取らせる。
・遅れ気味のグループについては、終了時間後も実習できるように配慮する。





 


板書







(実習)









 




 重  要  点


 


・20倍の表示パターンと実寸の表示パターンの違いを認識させる。
・外枠のみで構成されたセグメントと実際の黒色セグメントの違いについても認識させる。

 

              指 導 案


      指    導    項    目


   時     間


2.表示パターン設計; (2)チェック・修正


 


 9:00~11:00


(2日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(2)チェック・修   正
















 


・主教材「液晶デイスプレイ製造」[設計・製作基準]編に従い、各グループ内でチェックさせ、基準を満たさない箇所等は修正させる。
・1時間に10分間の休憩を取らせる。
・チェック・修正が完了した表示パターンは、教官がチェックする。
・無駄な配線の引き回し等があれば、修正させる。
・修正が完了した表示パターンについては、縮小率5% でプリントさせ、実寸における表示を認識させる。
・FDにファイルを保管する。
・時間内に完了しないグループがあれば、他のグループ が次工程に入った後も続けさせる。






 


(実習)

















 




 重  要  点


 


・エッチング行程における歩留まり不良は、どのような箇所で起こりやすいかを説明する。また、逆に、歩留まりの良い設計と は、どのような所に注意すべきかにつても説明する。


 

              指 導 案


      指    導    項    目


   時     間


3.マスク製作; (1)赤マスクの製作
       

 


11:10~14:00


(2日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(1)赤マスクの製   作
















 


・副教材「操作・製作マニュアル」の「Ⅱ.プロッター」でオートマスクのカットまでを説明する。
・プロッターのライテイングパネルに「物を乗せないこと」、「傷を付けないこと」を注意する。
・カッターのアームに触れないように注意する。
・各グループ毎に表示パターンのデータを入力させ、カットさせる。
・副教材「操作・製作マニュアル」の「Ⅲ.マスク製作」の「②」でピールについて説明する。
・「赤領域」はマスク上は「透明」になり、エッチング後はITO膜が残ることを理解させる。
・最初のピールする領域は、決して間違わないように注意する(間違えば、全てやり直しとなる)。
・ピールする時、カットラインに傷を付けないように注意する。
・ピールした赤フィルムの内、小片については、こまめにセロテープ等で集めておくように注意する。
・「明」領域に赤フィルムの小片が付着していないかどうか充分チェックさせる。


OHP




(実習)

OHP

OHP

OHP






 




 重  要  点


 


・赤マスクと縮小撮影(ネガ型乾板)及びフォトリソ工程(ネガ型フォトレジスト)の関係を充分理解させる。



 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


3.マスク製作; (2)マスクの製作   
         

 


14:10~17:45


(2日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(2)マスクの製作

















 


・副教材「操作・製作マニュアル」の「Ⅲ.マスク製作」
 の「③」以降について説明する。
・バックライトに赤マスクを貼り付ける時、表示パターンがカメラのファインダーの中央部に位置するように注意する。
・カメラのファインダー上で、表示パターンの四隅のピントが合っているかをルーペで確認させる。
・赤マスクの周辺部はオートマスクの切れ端で覆う。
 (表示パターン以外は、全面赤色となる。)
・暗室内のライトは「ダークレッド」が全面になるまで回転させる。(オレンジ色は感光するので要注意。)
・暗室内で数分経った後、ドア等の隙間から光漏れがないか確認する。
・マスク乾板を装着したマスクホールダーの持ち運び時は、黒フィルムで覆うように注意する。
・マスク乾板の現像、定着、水洗(15分)の間は、暗室のドアを開けてはならないことを注意する。

 


OHP

(実習)















 




 重  要  点


 


・マスク乾板の感度は低いが、白色光により感光するため取り扱いに充分注意させる。(軽く感光すると全面が薄茶色になって しまい、コントラストが悪化する。)
・マスクの暗部、明部のコントラストが悪いと、フォトリソ工程でパターン切れが悪くなることを理解させる。
 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


4.LCD製造概要; (1)LCD製造プロセス概要


 


 9:00~9:50


(3日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(1)LCD製造プ   ロセス概要
















 


・主教材「液晶デイスプレイ製造」[LCD設計・製作基 準]編の4~7ページについて説明する。
・ガラス基板の表裏、方向等の基準になるのは、識別用 「記号」であることを認識させる。
・ラビングの方向を理解させる。
・ガラス基板の貼り付ける面の関係を理解させる。

・主教材「液晶デイスプレイ製造」[製造管理票]編を 配布し、各工程のポイントを説明する。
・クリーン化の必要性を説明する。
・洗浄工程の各溶剤の役割、機能を説明する。
・フォトリソ工程の概念を理解させる。
・ITO膜のエッチング液の危険性を認識させる。
・有機溶剤の危険性についても認識させる。




 


OHP






OHP










 




 重  要  点


 


・LCD製造プロセスにより、LCDの構造が出来上がるイメージを把握させる。
・薬剤の危険性を認識させる。


 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


5.LCD製造; (1)ガラス基板洗浄


 


10:00~11:00


(3日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(1)ガラス基板洗   浄
















 


・各自にガラス基板2枚とクリーン手袋を配布する。
・主教材「液晶デイスプレイ製造」[設計・製作基準]編の5ページを用いて、識別用「記号」の記入方法を再 度説明する。
・ハンドテスター(Ω計)でITO膜のある面を確認後、ITO膜の無い面に識別用「記号」を記入させる。
・ガラス基板の取り扱いは、必ずクリーン手袋を着用後に行うよう注意する。(絶対素手で触らせない。)
・洗浄する前に、窒素ブローでゴミ等を除去させる。
・洗浄前のガラス基板上のゴミの付着状況を金属顕微鏡で観察させる。
・金属顕微鏡の焦点の合わせ方は、ガラス基板の端部の傷面(切断面)で行わせる。(ガラス基板の内部領域は透明ゆえ、焦点を合わせにくい。)
・乾燥時の窒素ブローで、ガラス基板を吹き飛ばさないように注意する(一度空撃ちを行う)。
・乾燥後、金属顕微鏡でガラス基板表面(ITO膜のある面)を観察させる。
・観察後、速やかにウエハートレーに収納させる。


(実習)

















 




 重  要  点


 


・洗浄前後のガラス基板表面の観察を通して、洗浄効果を認識させる。



 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


5.LCD製造; (2)セグメント・パターンPR


 


11:00~15:00


(3日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(2)セグメント・パターンPR
















 


・クリーンウエアの着用の仕方をチェックする。
・作業中は入り口のドアを開けないように注意する。(紫外線漏れ防止)
・有機溶剤は必ずドラフトチャンバー内で取り扱うように注意する。
・フォトレジストは、30分前に冷蔵庫から取り出して 常温に戻しておく。
・スピンコータの設定条件を、ダミーウエハを使用させて確認させる。
・ガラス基板の表裏を、識別用「記号」により確認させる。
・フォトレジストの最初の一滴は、スピンコータ内の受け皿に捨てるよう注意する。
・ガラスマスクを露光機に装着する時、ガラスマスクの表裏に注意させる。(エマルジョン側を下側にする。)
・フォトレジスト塗布後のガラス基板の取り扱いにおいて、ピンセットの使用領域を識別用「記号」の部分に限定させる。
 


(実習)

















 




 重  要  点


 


・フォトレジストが紫外線で感光すること、ネガタイプであることを認識させる。
・現像後に金属顕微鏡で観察させ、ガラスマスク通りに表示パターン形成されていることを認識させる。

 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


5.LCD製造; (3)エッチング


 


15:10~17:45


(3日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(3)エッチング

















 


・防護メガネ、防護エプロン、防護手袋の着用をチェックする。
・ドラフトチャンバー内には、常に水道水を適量流しておく。(緊急時の洗浄用)
・ガラス基板の取り扱い時は、ピンセットの使用領域を識別用「記号」部分に限定する。(パターン不良防止)
・エッチング、洗浄器具にガラス基板を装着する時、装着向きに注意させる(パターン不良防止)。
・ITO膜のエッチング終点検出は、エッチング時間とハンドテスターによる抵抗値の測定で行う。(抵抗値が無限大となればエッチング終了。)
・追加エッチングは20秒単位程度で行う。






 


(実習)

















 




 重  要  点


 


・エッチング不足の場合はセグメント間がショートするため、数値表示ができなくなることを理解させる。
・オーバエッチの場合はセグメント配線が断線するため、セグメント表示ができなくなることを理解させる。

 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


5.LCD製造; (4)レジスト剥離


 


 9:00~10:30


(4日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(4)レジスト剥離

















 


・クリーンウエアの着用の仕方をチェックする。
・剥離液、有機溶剤はドラフトチャンバーの内部で取り 扱うように注意する。
・剥離液、有機溶剤の温度は温度計で確認させる。(所 定の温度で安定するには、ホットプレート上に置いて から30分程度かかる。)
・均一に剥離するため、剥離液中にガラス基板を浸漬し た後、ガラス基板キャリアを上下に静かに揺動させる。
・レジスト残りのチェックは、金属顕微鏡(×100~ ×400)で表示領域全面を観察させる。
・ガラス基板表面の焦点合わせは、ガラス基板端部の傷 面を利用させる。






 


(実習)

















 




 重  要  点


 


・レジスト残りは、2枚のガラス基板ギャップに影響を与えることを理解させる。



 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


5.LCD製造; (5)ポリイミド塗布


 


10:40~12:15


(4日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(5)ポリイミド塗   布
















 


・ポリイミドは、30分前に冷蔵庫から取り出して常温 に戻しておく。
・スピンコータの設定条件を、ダミーウエハを使用させ て確認させる。(フォトレジストの塗布条件と異なる。)
・マスキングテープを端子部に貼付する時、ガラス基板 表面に触れないように注意する。
・ガラス基板の表裏を、識別用「記号」により確認させ る。
・ポリイミドの最初の一滴は、スピンコータ内の受け皿 に捨てる。
・ポリイミド塗布終了時に、スピンコータのステージ上 をメタノールで洗浄させる。






 


(実習)

















 




 重  要  点


 


・スピンコータによる塗布膜の膜厚は、回転数で決められること を理解させる。
・ポリイミド膜の役割を理解させる。
・ポリイミド膜は、エッチングできないことを認識させる。

 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


5.LCD製造; (6)ポリイミド・キュアー
         (7)ラビング

 


13:00~15:00
15:10~17:45

(4日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(6)ポリイミド・   キュアー




(7)ラビング










 


・キュアーを行う前に必ずマスキング・テープを剥がさせる。(マスキング・テープをキュアーすると、ポリイミドも同時に剥離しなければならない。)
・マスキング・テープを剥がす時、ポリイミド面に傷を付けないように注意する。

・主教材「液晶デイスプレイ製造」[設計・製作基準]編の6ページを用いて再度説明する。
・ラビングの方向を注意する。(確認不可。)
・ラビングの回数についても注意する。(確認不可。)







 


(実習)





(実習)










 




 重  要  点



 


・ラビングについてはLCD製造特有の工程であり、ノウハウが多く詳細は不明であることを認識させる(原理も定かでない)。
・ラビンはほこりを多量に発生させる工程であり、ほこりによる歩留まり低下の原因になることを理解させる。
・ラビングは摩擦により静電気を起こすため、その対策が必要であることを理解させる。
 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


5.LCD製造; (8)貼り付け前洗浄
         (9)スペーサ散布

 


 9:00~10:00
10:10~12:15

(5日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(8)貼り付け前洗   浄
         


(9)スペーサ散布












 


・ラビング後にガラス基板を収納したウエハートレーは、必ず洗浄させる(ゴミ対策)。
・洗浄後、ガラス基板表面(ポリイミド面)を金属顕微鏡で観察させる。

・散布前にスペーサとアルコールの混合液を充分攪拌させる。
・散布するガラス基板はコモン電極側であること、及びポリイミド面上であることを注意する。
・散布後、アルコールが蒸発するまでガラス基板を水平状態に保持するように注意する。
・アルコールの蒸発により、液面が減少していくところを観察させる。
・スペーサの散布状態を金属顕微鏡で観察させる。




 


(実習)




(実習)












 




 重  要  点


 


・均一にスペーサを散布することの困難さを認識させる。
・スペーサの価格が1グラム当たり数千円もすることを認識させ る。(隙間産業で成功している企業を紹介する。)


 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


5.LCD製造; (10)ガラス基板貼り付け


 


13:00~14:30


(5日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(10)ガラス基板    貼り付け
















 


・主教材「液晶デイスプレイ製造」[設計・製作基準]編の8ページを用いて、ガラス基板の貼り付け方法を再度説明する。
・接着剤(2液形エポキシ系)は接着前に充分混合する。
・ガラス基板の端部に接着剤を少量塗布後、プラスチック片で拭き取る。
・ガラス基板の貼り付ける面を確認後、貼り付けをさせる。
・貼り付けたガラス基板の両面を薬包紙で覆い、さらにその上をアクリル板で挟んで加重を加える。
・貼り付けたガラス基板が横方向にずれないように注意させる。
・接着剤硬化のため、1昼夜放置する。





 


OHP


(実習)














 




 重  要  点


 


・貼り付けたガラス基板に加える加重は、100g/cm であることを認識させる。(加圧機の構造、テコの原理を説明する。)



 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


6.LCD駆動回路の製作; (1)LCD駆動回路の解説
              (2)LCD駆動回路の製作

 


15:00~15:50
16:00~17:45

(5日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(1)LCD駆動回   路の解説




(2)LCD駆動回   路の製作










 


・主教材「液晶デイスプレイ製造」[設計・製作基準]編の8,9ページを用いて説明する。
・各ICの機能を説明する。
・論理回路の説明を行う。
・スタテイック駆動回路、及び動作波形の説明を行う。

・「液晶デイスプレイ製造」[設計・製作基準]編の10~13ページを用いて説明する。
・IC、抵抗、コンデンサの端子穴、及びジャンパー線の穴開け作業から開始する。
・LCD取り付け位置の穴開けを卓上糸鋸で開けさせる。
・いも半田の例を示して、対策方法を説明する。(接合部の温度を充分上げてから、コテ先を離すように注意する。)
・背の低い部品から順次プリント基板に取り付けるように注意する。
・ICの向きに注意させる(1ピンの位置を確認させる)。

 


OHP





OHP

(実習)









 




 重  要  点


 


・液晶の焼き付けを防止するために、交流電圧で駆動することを理解させる。
・プリント基板の配線は、ICの裏面から見た配線であることを認識させる。

 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


6.LCD駆動回路の製作; (3)チェック・修正 


 


 9:00~12:15


(6日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(3)チェック・修正
















 


・各ICの名前、向きをチェックさせる。
・プリント基板上の部品の数を確認させる(抵抗、コンデンサ、ジャンパー線)。
・主教材「液晶デイスプレイ製造」[設計・製作基準]編の13ページを用いて、部品の値をチェックさせる。
・受講生によるチェック、修正の完了後、教官がチェックし、問題が無ければ単4電池を支給する。
・LCDを装着する前に、オシロスコープで信号波形を確認させる。









 


(実習)

















 




 重  要  点


 


・LCDに加わる電圧が、交流波形になっていることをオシロスコープで認識させる。



 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


5.LCD製造; (11)液晶注入


 


13:00~14:30


(6日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(11)液晶注入

















 


・30分前に液晶を冷蔵庫から出しておき、常温に戻しておく。
・注射針に液晶を付着させ、ガラス基板の貼り付け面の端部(2枚のガラス基板の隙間)に液晶を接触させる。
・ガラス基板間に気泡が無いことを確認させる。
・液晶は高価(10ccで1万数千円)であるが、使用量は極微量であることを説明する。











 


(実習)

















 




 重  要  点


 


・実習では毛細管現象を利用しているが、量産では真空注入法が使用されている。しかし、この方法は時間がかかる問題点があることを説明する。
・液晶注入の注入時間を短縮するために、加圧等を行うとスペーサーが移動する問題点があることを説明する。
 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


5.LCD製造; (12)偏光板貼り付け
6.特性評価 ;  (1)光学的・電気的特性評価

 


14:40~
      17:00

(6日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(12)偏光板貼り付け








(1)光学的・電気的特性評価






 


・2枚の偏光板を重ね、片側の偏光板の向きを変えることにより透過光がどのように変化するか実験させる。
・偏光板の粘着面を確認し、油性マーカで印を記入しておく。
・LCDの裏面側にのみ偏光板を貼り付け、LCDの表側には偏光板を乗せておき、偏光板の向きを変えることにより表示がどのように変化するか実験させる。
・ノーマリホワイト状態になるように偏光板の向きを合わせ、LCDの表側に偏光板を貼り付ける。

・LCD駆動回路の単4電池を外して直流電源を接続し、電圧を変化(1.5~3V)させて表示がどのように変わるか実験させる。
・LCDが表示できる最小電圧を測定させる(しきい値電圧の測定)。
・LCDの表示が見える範囲を測定し、視野角を求めさせる(左右、上下)。

 


(実習)









(実習)







 




 重  要  点


 


・ノーマリホワイトがなぜ有利であるかを理解させる。
・液晶のしきい値電圧がどの程度であるかを認識させる。
・LCD特有の視野角を認識させ、その理由及び対策方法等を理解させる。

 

              指 導 案


     指    導    項    目


   時    間


7.特性評価; (2)質疑応答、まとめ


 


17:10~17:45


(6日目)


 指 導 内 容


      留     意     点


教 材


(2)質疑応答、まとめ
















 


・全体を通しての質問を受ける。
・参考文献の紹介を行う。
・受講者から意見、感想、提案等を出してもらう。
・最後に修了証書を授与する。














 


OHP

















 




 重  要  点


 


・受講者の意見、提案等は次回のセミナーに生かせるようにする。




 

※上記以外の資料(「教材」と「実技関連説明書」など)は、 こちら(ユーザ名=ユーザIDとパスワードが必要です)。
ユーザ名とは会員登録時に発行されたユーザIDを指します。
ユーザ名とパスワードをお持ちでない方は教材作成支援情報メニュー一覧から会員登録を行って下さい。