教材名 PLCによる2軸位置決め制御
教材名2
教材ID 73
教材作成者名 西方 宏志; 満留 文弘; 姫野 哲治; 西村 和親
教材作成日 1997-09-01
改訂情報
ジャンル名 高度教材
分野名 電気・電子系
業種名 電気・電子部品製造業
職務名 自動化技術
職務構成名 PC応用制御
区分名 教材
職業名 機械技術者
 指導案


訓練項目と訓練経過時間

【1日目】
時 間 訓練項目 指導内容とポイント
9:10 導入
挨拶、自己紹介
セミナースケジュールの説明と期間中の諸注意
・受講者名と企業名の確認
・休憩時間、昼食、喫煙場所についての説明
・当セミナーの体系的位置づけと目標、内容の説明
・スケジュールの説明
・受講動機と目的の把握
・テキスト、教材の確認
9:30 ACサーボモータの概要 サーボシステムの説明
・自動車の運転等、身近な例を取り上げサーボシステムのイメージを描かせる。
 自動化機器に利用される各種制御用モータの原理についての説明
・DCモータとDCサーボモータの構造原理を説明し、DCサーボモータの特質を理解させる。
・速度制御と位置制御の違いを分かりやすく簡単に説明する。
10:30 休憩

10:45
・ACモータ(インダクションモータ)の原理、構造をDCモータと比較しながら説明する。
・AC同期モータの原理、構造をDCモータおよびインダクションモータと比較しながら説明する。
・ACサーボモータの原理、構造を説明し、他のモータと比較しながら制御装置への応用の有効性を理解させる。
11:30 ACサーボモータとドライバ
ドライバの機能についての説明
・最近の機器は多機能になっているので、その全てを使いこなすのは容易ではない。よって、ここでは通常よく使われる機能にポイントを置き説明する。
12:00 昼休み

13:00
・機能説明においては専門用語が数多く出てくるので用語の説明も分かり易く説明する。
入出力信号についての説明
入出力回路についての説明
・ドライバの入出力信号および入出力回路は、位置決めユニットとの接続時に重要な事項となる。今回使用するドライバと位置決めユニットはそれぞれメーカが異なるので特にこの点は注意を払わなければいけない。
14:00
ACサーボモータの動作確認
・ACサーボモータとドライバが正常に動作するか
どうかを試験回路を組み確認させる。
・パルス信号はファンクションジェネレータの出力を使う。
・モータの動きを目視で確認するだけでなくオシロスコープを使い、入力信号及びモータからの出力信号(パルスジェネレータの出力)を観測しながら確認を行わせる。
・モータの暴走等によるトラブルの際の対処を説明すると共に危険操作について注意する。
14:30 休憩

14:45 PLCによる位置決め制御システム
制御システムの構成についての説明
・システム構成図を示しながら、制御システムの概要を説明し、機器間の接続と信号の流れを理解させる。
15:15
位置決めユニットの機能と仕様についての説明
・位置決めユニットは多くの機能を備えているが、その中でも重要とされる機能についてのみ説明する。
・機能説明においては専門用語が多数使われるのでその一つ一つを分かり易く説明する。
・位置決めユニットの仕様がドライバの仕様と完全には一致いていないことを確認させ、その対処方法を説明する。
16:00
メモリの構成についての説明
・位置決めユニットが3つのメモリで構成されていることと、それぞれのメモリの特徴、役割を明確に理解させる。
・上記の事項が理解できておかないと、後のプログラミング作業においてミスを引き起こしてしまうこと、またトラブルシューティングにおいても大いに影響することを強調する。
16:30 1日目終了



【2日目】
時 間 訓練項目 指導内容とポイント
9:10 1軸制御
PLC位置決めユニットとACサーボモータドライバの接続
・ユニット及びドライバの入出力信号、入出力回路を比較しながら予め準備いている接続図をもとにそれぞれの配線と信号の流れを理解させる。
・配線を間違えると、モータが動かないだけでなく機器を焼損してしまうことも起こりえるので十分注意をしながら配線させる。
各種パラメータの設定
・基本パラメータ、詳細パラメータ、原点復帰パラメータ等合計で51のパラメータを設定することになる。
10:30 休憩

10:45
・パラメータの設定はシステムを動かすための最低の条件設定である。各パラメータの意味と適正値を順序良く説明しながら設定をさせる。
・設定はパソコンで行うためその操作方法についても説明を行う。
11:30
原点復帰機能についての説明
・6通りの原点復帰方式について図を用いて説明し今回使用する位置決め装置に合った方式を決定する。
12:00 昼休み

13:00 1軸制御
原点復帰プログラムの作成
・原点復帰用外部入力スイッチを用い、原点復帰ができるよう各自でシーケンスプログラムを作成させる。
・プログラムの作成はGPPAソフトを使用し、パソコン上で行う。作成後は動作確認を行う。
14:00
JOG運転機能についての説明
・JOG運転の意味と必要性を説明する。
JOG運転プログラムの作成
・JOG運転用外部スイッチを用いてCW,CCW方向のJOG運転が行えるよう各自でシーケンスプログラムを作成する。作成後動作確認を行う。
14:45 休憩

15:00
1軸位置決め制御についての説明
・位置決め制御を行うための各種方式を説明する。
・位置決め制御データの説明とメモリへの書き込み位置決め制御プログラムの作成
・提示された課題に従って、各自がシーケンスプログラムを作成し、動作確認を行う。
・モータがオーバーランしないよう、パラメータ及び位置決めデータを再確認させた上で動作確認を行わせる。
16:00 2日目終了



【3日目】
時 間 訓練項目 指導内容とポイント
9:10 1軸制御
Mコードの読み込みとモニタ現在値データの読み込みとモニタ
・テーブルが現在どのポジションに向けて移動中かをコードでみれるようシーケンスプログラムを作成する。
・テーブルの現在位置を常に監視できるようシーケンスプログラムを作成する。
・上記2つのデータが同時にタッチパネルで確認でできるよう予め準備しておく。
10:00
ティーチング機能についての説明
・この機能ではバッファメモリとOSメモリの使い分けを理解しなければならない。実用的な機能にするには複雑なプログラムを組むことになるが、今回は基本的な機能の確認にとどめる。
10:45 休憩

11:00 2軸制御
各種パラメータの設定
・2軸制御用パラメータの意味を説明し、その設定をさせる。
12:00 昼休み

13:00
2軸補間制御の注意事項についての説明
・2軸補間制御を行う上で多くの注意事項がある。
エラーを発生させないよう十分注意を促す。
2軸直線補間制御についての説明
・機能の説明と位置決めデータの設定を行う。
・制御プログラムを作成し動作を確認させる。
14:30 休憩

14:45
2軸円弧補間制御についての説明
・補助点指定の円弧補間
アブソリュート方式、インクリメント方式を理解させ、位置データの設定及び制御プログラムを作成し動作確認をさせる。
・中心点指定の円弧補間
上記と同様に各方式を理解した上で位置データの設定、制御プログラムの作成を行い動作確認をさせる。
16:00 評価とまとめ
・位置決め制御全般について質問を受ける。
・この制御を行う上で難しい点を各受講者から聞きその傾向を把握する。
・PLCによる位置決め制御が実際に各企業でどの様に利用されているか、また利用可能かどうかを考えてもらう。
・PLC以外の位置決め制御について現状と必要性を考えてもらう。
・アンケートの実施
・その他要望を出してもらう。
16:30 終了

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