■運用・開発上の留意点
ラボラトリー・トレーニングでは、グループによる体験学習を中心にして研修活動が進められていきますが、そのグループを構成するメンバーが、同じ課内とか係内とかいうように同じ職場のもので構成されているとき、そのグループのことを「ファミリー・グループ」といい、このファミリー・グループによってラボラトリー・トレーニングを実施していくことを「ファミリー・トレーニング(職場ぐるみ訓練)」といいます。
なお、異なる会社のものでグループを構成する通常のものは「ストレンジャー(他人)・グループ」といい、同じ会社の異なる職場のもので構成するものは「カズン(いとこ)・グループ」といいます。
ファミリー・トレーニングの主なねらいは、職場の構成するメンバーの意識や態度、行動を改善・活性化することによって、職場の風土・気風・風潮を改善・活性化することにあります。組織開発(OD:オーガニゼーション・デベロプメント)の活動の重要な一環としても実施されています。
ファミリー・トレーニングでは、人間の感情や態度、行動などを扱い、時には深層心理の奥底にまで迫る場合もあり得ますので、訓練の進め方については慎重な配慮が肝要です。その点からも、心理療法や集団力学などに精通した外部の専門家が訓練に関与することが望ましいのです。
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