イ.講師所見
セミナーを実施してみて感じたのは、測定者は加工のことをほとんど知らないで測定しているので
測定によって得られた誤差がどのような原因からできたものかわからず、今回のような総合的な誤差
が生じるワークに対する適切な評価ができていないということがわかった。 幾何偏差の指示がまだなじまないいわゆる二次元のはめあい公差との測定の概念の違いから機械の
加工方法についての知識が必要とする考え方により測定にたいする認識を深める受講生がほとんどで
あった。 前準備として、金型加工を想定しているため、加工に対するる知識が必要であるあが、超鋼による
加工をしたのは加工が安定するため、機械の加工公差の評価がしやすいという理由からである。
加工に要する時間、費用がかさむが協力して製作するならば20時間程度で加工できる。ただし、
MC加工のブロックの製作は業者に図面を提出し、基準面は正確に出しておく必要がある。
刃物については高速加工対応の刃物を選択して加工する。穴の位置、形状公差が厳しく設定してあ
るので、シリンダゲージなどを用い補正をして加工する必要がある。 穴加工のプログラムは今回メーカオプションのマクロプログラムを使用した。
なお、セミナーの時間設定であるが、前提として三次元測定の予備知識があることと
しているので2日間で十分であるが、他の測定と組み合わせる、たとえば円筒測定などとを実施す
れば3日でもよいと思える。団体に対するアンケートの結果から2日間が最も受講しやすいというこ
ともあり、自動測定シュミレーションなどを取り入れ効率よくおこなった。
ハ.セミナー改善点
・機械が1台で班ごとに測定するが時間の有効利用が大変である。表計算ソフトなどで測定データを処理するようにしくみをつくればもっと効率よく評価ができると思える。
・金型にもっと多く要求される穴加工については、今回ボールエンドミルでの加工のみであるが、
リーマによる加工を行いその比較を行い穴基準公差についての測定についての理解も深めていく必要がある。参考資料などとの比較など高速加工ならではの特徴についても測定・評価の中に取り入れるとおもしろい。
ニ.募集状況及び受講・修了状況
定 員:10名
受講者数:6名
修了者数:6名 |